UDCがBASFの有機EL用の蛍光材料の特許を約100億円で取得


OLED UDC BASF 有機EL ディスプレイ UDC BASF  照明 コンサルティング UDC BASF  材料 レポート OLED 有機EL ディスプレイ 照明 コンサルティング 材料 レポート OLED 有機EL ディスプレイ 照明 コンサルティング 材料 レポート 

2016年6月30日

 

OLED発光材料業界の特許でトップ企業として君臨している米ユニバーサルディスプレイ(UDC)が、独BASFのOLED関連の特許を約9,600万ドルで買収したと28日発表した。

 

この特許ポートフォリオは、主にOLED蛍光材料のもので、既に出願された500を超える特許とまだ出願前の86件の特許も含む。BASFのこのOLEDポートフォリオは、平均で10年間有効である。

 

UDCは、今回のBASF社の特許買収により、青色発光システムを開発するために役立てることを期待している。今回の買収でUDCは4,000以上の特許を保有することになる。UDCは、3億9,570万ドルの現金を持っており、今回のIP買収の費用は十分に余裕がある。

 

今回のUDCの動きは、韓国のOLED発光材料メーカーも注目している。OLED材料市場は、特許競争力が左右するので、十分なIP確保が重要だからである。

 

UBIリサーチの調査によると、UDCは、このような特許競争力を前面に出して、2015年は前年に続いて、世界のOLED発光材料の市場で1位を占めた。徳山ネオルックスなど韓国の材料メーカーは、UDCの強固な市場の先取りに戦略に対抗して、特許競争力の確保に積極的に乗り出している。

 

成均館大学高分子工学部 Jun Yeob Lee教授は去る4月に開かれたフォーラムで、「UDCの特許有効力は、これまでの訴訟を経てやや縮小されたが、まだ燐光材料がほとんどすべて含まれる広いクレーム範囲を持っている」とし「UDCは別の特許を買収するなどして、競合の韓国企業も対応方法を探さなければならない」と強調した。

 

一方、BASFは、2015年にはOLED関連の研究開発を中断していた。