今、なぜ有機ELディスプレイが必要か?


2016.07.07 サムスンディスプレイのブログより 

 

2016年第1四半期の中小型OLEDパネルの出荷量が2年間で2倍近く増加し、過去最高を記録しました。サムスンのOLEDパネルを、最近に急激に成長している中国のスマートフォンメーカーが競争して、スマートフォンに搭載しているだけでなく、ウェアラブルのVR機器にも搭載され始めており、モバイル機器に最適化されたディスプレイとして評価されています。このように、サムスンOLEDが人気を集めている理由は何か、サムスンOLEDだけのメリットが何なのか、3回に渡って「なぜOLEDなのか」シリーズでは、説明します。

 

人の目は、昼間のように明るい環境と、夜のように暗い環境では異なる作用します。私たちの目の網膜に存在する錐体細胞と桿体細胞は、それぞれ、光と色を検出する細胞です。錐体細胞は、0.1lux以上の明るい場所で色を検出し、桿体細胞は、光の感度が高く、0.1lux以下の暗所でかすかな光を検出する役割をします。したがって、明るい昼間では色を検出する錐体細胞が、暗い夜には光を感知する桿体細胞が作用し、夕方には桿体細胞と錐体細胞が同時に作用します。

 

 

OLEDは、人間視覚システムに最適なイメージを表現してくれています。

 

明るい昼間、私たちの目は、風景や事物の詳細な識別が優れているだけでなく、色の判断能力が最大限にされ、多くの色を見ることができます。OLEDは、このような日中の自然の鮮やかなカラーを表現するのに最適化されています。OLEDは、NTSCの100%の広い色域を表現してLCDより約1.4倍の広い色域を表現することができます。LCDでは表現しにくい、自然のままの色を鑑賞することができます。

 

画質評価の専門機関であるディスプレイメイトはギャラクシーに適用されたサムスンOLEDについて他のスマートフォンのディスプレイよりも色精度が高いと評価したことがあります。正確な色表現を使用して歪みのないリアルな色を楽しむことができます。

 

 

夕暮れのような暗い環境で人の目は、色と一緒に暗く、明るい程度を判別して、物事を認知します。

 

OLEDは、夕方の空のように暗い低階調の画像表現力が特に優れています。

 

LCDは50Gray程度の低階調画像で色表現力が50%程度にかい離し、物事や風景の詳細な表現が難しいです。OLEDは、暗い低階調画像も正確な色を表現してくれます。おかげで暗い色が多く登場する映画の中の画像のディテールなものまで正確に見ることができます。

 

 

夜になると人は暗く、明るいコントラストを中心に物事を認知します。したがって真夜中の暗いイメージを表現するときは、明るい部分と暗い深さを示すことができるコントラスト比が非常に重要です。

 

人の目は、0.00034 nitレベルまでブラック色を認知することができます。LCDはバックライトがオンになっている構造であるためブラックを表現しても0.4nitの明るさで黒の色を表現することになります。一方、OLEDはバックライトが必要ない自発光特性のおかげで、0.00004nitに対応するリアルなブラック色表現が可能です。おかげで1300万分の1の高コントラスト比で漆黒のような暗い夜空と暗闇の中で光る照明のディテールまでも生き生きと見せることができるのです。このような優れた画像表現力は、中国電子技術標準化研究所(CESI)から認証受けています。

 

 

2014年の日本の千葉大学の研究結果によると、LCDよりOLEDで写真を見たときに感じる立体感が1.5倍高いとしています。OLEDの広い色再現力と優れたコントラスト比のおかげです。NTSC100%の色領域と無限大に近いコントラスト、そして優れた低階調表現力は自然を眺める人の目に最適化されたディスプレイと言えます。