2017年ソリューションプロセス(溶液プロセス)OLEDレポート


ソリューションプロセスOLED、WRGBより材料及び部品コストの最大40%まで削減可能

 

UBI Researchが発刊した『2017 Solution Process OLED Annual Report』によると、大面積OLEDにソリューションプロセス(インクジェット・プリント)工程を導入する場合、現在量産に適用している蒸着方式のWRGB工程と比べ、材料及び部品コストの最大40%、約18%以上の製造コストを削減する可能性があると分析した。

 

ソリューションプロセスは大面積OLEDパネルを第8世代以上の装置で、マザーガラスを分割せずにRGBピクセル構造で製造できる技術である。UBI Researchチャン・ヒョンジュン先任研究員は「ソリューションプロセスが導入されたOLEDは、20層積層構造で構成されたWRGB OLEDと比べ、5層構造になっているため、パネルの構造は比較的に単純と言える。WRGB OLED工程は発光材料の使用効率が約40%でしかないのに比べ、ソリューションプロセスの導入で発光材料の効率を90%以上に向上することができる。そのため、発光材料の使用量が大幅減少し、コスト削減に大きく貢献すると期待される。また、カラーフィルターを使わないという点もパネル製造コストを削減できる要因となる」と述べた。また「Soluble(可溶性)発光材料の1kg当たりの価格をどう設定するかが、コスト削減決定の重要な要素となる。しかし、Soluble発光材料の採用で、有機材料の使用量は大きく減少するものの、Solvent(溶媒)費用、製造費用、開発費用による価格上昇は考慮しなければならないことだ」と強調した。

 

ソリューションプロセス工程技術は、大面積OLEDの大衆化に貢献する主要技術として注目されつつ、主要AMOLEDパネルメーカーの開発が進んでいる。技術的な観点から見た場合、ソリューションプロセスOLEDは、既存の蒸着材料をインク化するために様々な溶媒を混合し、蒸着材料より純度や発光効率が低くて寿命も短い。過去数年間パネルメーカーと材料メーカーにおける主要課題であったため、それを改善するために米国DuPont、ドイツMerck、住友化学などが積極的にSoluble OLED発光材料の開発に取り組んできた。特に蒸着材料と同様に青色材料の性能改善で難航してきが、現在は技術開発が進み、蒸着材料に比べ約80%程度の効率と寿命が改善された。

 

今回発刊した『2017 Solution Process OLED Annual Report』では、WRGB OLEDとソリューションプロセスOLEDの競争力を工程、材料、コストの側面から比較分析し、主要事項とSoluble OLED発光材料の開発現況、主要メーカーの動向、ソリューションプロセスOLED市場を様々な観点で分析した。

 



<WRGB OLEDとソリューションプロセスOLEDの製造コスト比較、出所:UBI Research 『2017 Solution Process OLED Annual Report』>

 

Contents

 

1. エグゼクティブサマリー

2. ソリューションプロセスの概要

 2.1 ソリューションプロセスの定義及び分類

 2.2 ソリューションプロセス導入による期待効果

 2.3 ソリューションプロセスの適用可能領域

 

3. ソリューションプロセス及び蒸着技術の競争力比較

 3.1 概要

 3.2 工程

 3.3 材料

 3.4 コスト

 

4. ソリューションプロセスに関する重要事項

 4.1 概要

 4.2 Jetting Formation

 4.3 Ink Formation

 4.4 Intermixing

 4.5 材料性能

 4.6 その他

 4.7 QLED

 

 

5. ソリューションプロセスOLED用発光材料の開発動向分析

 5.1 概要

 5.2 効率

 5.3 寿命

 5.4 まとめ

 

6. ソリューションプロセスの主要メーカー動向

 6.1 パネルメーカーによる大面積OLED事業現況及び開発動向

 6.2 Soluble(可溶性)発光材料メーカー

 6.3 インクジェットプリンターメーカー

 

7. ソリューションプロセスOLED市場の展望

 7.1 概要

 7.2 ソリューションプロセス市場参入可能性

 7.3 ソリューションプロセスOLEDパネル市場

 7.4 中大型OLEDパネル市場

 7.5 ソリューションプロセスOLED用発光材料市場

 7.6 ソリューションプロセスOLED用装置市場

 

8. ソリューションプロセス開発の歴史分析

 8.1 OLED

 8.2 QLED

 

今後Contentsが変更となる場合があります。



主要コンテンツ 

1. ソリューションプロセス及び蒸着技術の競争力比較(工程、材料、コスト)

2. ソリューションプロセスに関する重要事項( Jetting Formation、Ink Formation、Intermixing、Material Performance、High Resolution、QLED)

3. ソリューションプロセスOLED用発光材料の開発動向分析(寿命、効率)

4. ソリューションプロセスの主要メーカー動向(韓国LG Displayの他14社)

5. 市場トレンド

ソリューションプロセスOLED関連市場分析期間: 2017~2021年

 

分析コンテンツ:

– ソリューションプロセス市場参入可能性(サイズトレンド変化、適用可能性、市場展望シナリオ)

– ソリューションプロセスOLEDパネル市場(総出荷量、総売上高)

– 中大型OLEDパネル市場(全体、サイズ別)

– ソリューションプロセスOLED用発光材料市場(Common Material、Emitting Material、Soluble Material、Evaporation Material)

– ソリューションプロセスOLED用装置市場(全体、国別、世代別、封止方式別)

 


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【製 作】 韓国 UBI リサーチ

【体 裁】 日本語版(英語版もあります)、印刷、A4版、(印刷+PDF版もあります)

【発刊月】 2017年10月

【価 格】  印刷版450,000円、印刷+PDF版730,000円(消費税別、送料込)

【納 期】 10日間以内