2020年上半期のOLED製造の実績と予測


2020年 10月 19日  UBIリサーチ

 

今年1月から全世界に拡散した新型コロナにより、OLED(有機EL)産業に悪影響が及んだことが分かった。UBIリサーチ(代表取締役イチュンフン)の「2020年OLEDディスプレイ半期報告書」によると、2020年上半期OLED全体出荷量と売上高は、それぞれ2.31億個と132億ドルであり、前年同期の出荷台数2.30億個と、売上高138億ドルに比べると、出荷量は百万個増加したが、売上高は6億ドル減少したことが分かった。

 

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出荷の増加に比べて売上高が減少した理由は、ウォッチ用OLEDは出荷量が増えたが、スマートフォンとTV用OLEDは減少したためである。ウォッチ用OLEDは2019年上半期には2208万台だったが、2020年上半期は3348万台と大幅に増加してOLED出荷量を増大させた。しかし、スマートフォン用OLED市場は1060万台も減少した。一方、サムスン電子が今年上半期に発売したGalaxy Z Flipによってfoldable OLED市場は大幅に上昇した。

 

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<主なアプリケーション製品別OLED出荷量>

 

今後パネルメーカーのモバイル機器向けラインキャパ増加は2023年から鈍化するとみられる。2022年までは、中国企業の投資が維持されているが、スマートフォン用OLED供給過剰が続く状況で、これ以上の投資は期待しにくい。

 

サムスンディスプレイはA3工場のLTPS TFTラインをLTPO TFTラインに改造しており、全工場にY-OCTAが製造可能できるように切り替えたため、量産キャパは少しずつ減って2021年には9百万平方メートルになる見通しだ。

 

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2020年まで韓国のOLED量産用設備の基板面積が全世界の56.5%であるが、2021年からは中国が韓国よりも1%量産キャパが大きくなると予想され、2022年以降は中国の量産キャパが50%を超えると予測される。

 

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