UBIリサーチの55インチ以上の有機ELテレビ向けパネル市場の予測値が、約20〜30%低下


2016年8月18日 UBIリサーチ

 

UBIリサーチの2016〜2020年までに55インチ以上のOLED TVパネル出荷量予測が、当初よりも約20〜30%ほど減ると予想した。これは、65インチ以上のTV市場でサイズが大きくなっていることを勘案したものである。

 

今年の初めUBIリサーチは、55インチ以上のOLEDパネルのグローバル出荷量が2016年の120万個、2020年には810万個まで成長すると予測した。しかし、マザーガラスの1枚あたりの生産量が少ない65インチパネルの量産比重が高まり、予測値を20〜30%に下方した。これにより、2016年には約80〜90万個、2020年に約600万個前後になると予想した。これは、LGディスプレーの大型OLEDパネルの量産ラインである坡州のE3、E4工場を基準に算定した数値だ。

 

E3工場は55インチパネルの生産を中心に稼動される。E4工場も55インチの生産比率が高いが、65インチパネルも同時に量産する。現在、大型TVは55インチが主流だが、65インチのTV市場も急速に成長している。このためにLGディスプレーは65インチパネルの割合を増やしている。

 

UBIリサーチの市場調査結果、LGディスプレーは2016年第2四半期では約2万8,000個の65インチのOLEDパネルを出荷した。これは、前期比約2倍に増えた数値だ。

 

E4ラインのGen8マザーガラス一枚あたりの55インチOLEDパネルは6枚を作成できるが、65インチパネルでは3枚になる。LGディスプレーが65インチの比重を増やすほど、同じ期間の生産量は減る。これを勘案すると、55インチ以上のOLEDパネル出荷量が約20〜30%低くなるというのがUBIリサーチの展望である。

 

一方、もう一つの市場調査会社IHSも先日、グローバルOLED TV市場の予測値を32%下方修正した。これにより、今年は約83万台、2020年に580万台になると予想している。