APシステム、LLO装置を固体レーザーも採用


2018.07.08 ET News

 

韓国のディスプレイ装置装置メーカのAPシステムは、レーザーリフトオフ(LLO)事業で装置仕様の範囲を広げた。既存のエキシマ(excimer)レーザーソースベースのLLO機器のほか、DPSS(ダイオード励起固体)レーザ光源を活用した新規の装置を量産供給することに成功した。

 

APシステム(代表キム・ヨンジュ)は1月BOEとエキシマ方式LLO機器供給契約を結んだが、最近にBOEが装備スペックをDPSSに変更したことにより、契約を訂正した。供給規模が1415億ウォンから1488億ウォンに増えた。

 

LLO装置は、フレキシブルOLED製造工程で、基板に使用されるポリイミド(PI)フィルムをキャリアグラスから剥がす際に使用する。PIフィルムの特性が変化したり、物理的な損傷がないように分離するための技術難度が高く、重要なプロセス装置である。

 

昨年からフレキシブル有機EL(OLED)メーカーではDPSSへの関心が高まった。この市場で1位のサムスンディスプレイが、昨年にA4ラインに全量DPSSを導入した。サムスンディスプレイが新しい機器を積極的に導入したので、後発のBOEも当初に採用したエキシマ方式の代わりにDPSS方式に変更したものと思われる。

 

エキシマLLOのメーカであるAPシステムは、この分野のライバルであるフィル・オプティクスがDPSS方式のLLOを供給したので、ビジネスはしばらく停滞した。このためにDPSSベースの装置を開発して、国内外のパネル社に納品を打診した。BOEへの最初の大量受注を実現し、製品の多様化に成功した。

 

APシステムは、サムスンディスプレイのコアパートナーだった昨年から中国パネル社相次いで供給契約を結びながら、中国の売上高の割合が大幅に増加した。昨年BOE、チャイナスター、Visionxなど8つの中国のパネルメーカーとの供給契約を締結した。

 

業界筋は今年にAPシステムの新規受注量の70〜80%が中国であったと推測している。サムスンディスプレイが新規設備に投資する時期が来年以降に延期されているので、多くの装置メーカーの中国事業への依存度が高くなった。

 

証券業界では今年のAPシステムの売上は8200億ウォン台、営業利益670億ウォン台を達成すると分析した。昨年より売り上げ(9624億ウォン)は小さくなるが、営業利益(261億ウォン)は増加し、史上最大規模を記録すると予想した。