【IMID 2018】青色TADFとHyperfluorescence、効率と寿命の両方を得られるのか


2018年 9月 11日 UBIリサーチ

 

8月29日に韓国釜山のBEXCOで開催されたIMID 2018で、Kyuluxの安達淳治CEO(最高経営責任者)は、既存の蛍光材料ホストとドーパントにTADFドーパントを添加するHyperfluorescenceの性能を公開した。

 

安達淳治氏が公開した黄色Hyperfluorescenceの色度図は(0.49, 0.50)、半値幅は76 nm、1,000 nitを基準にするEQEは15.7%、1000 nitを基準にするLT50は62,000時間で、緑色Hyperfluorescenceの色度図は(0.28, 0.65)、半値幅は31 nm、1000 nitを基準にするEQEは20.6%、1,000 nitを基準にするLT50は48,000時間である。

 

さらに現在、安達淳治氏は開発中の青色Hyperfluorescenceの性能も公開したが、最大発光波長は470 nm、1000 nitを基準にするEQEは22%、750 nitを基準にするLT50は100時間であることを明かした。特に、2018年上半期から青色Hyperfluorescenceの性能が急速に高まっていると述べ、今後さらに向上すると期待を示した。

 

続いて行われた発表で、CYNORAのDr. Georgios Liaptsis氏は、現在開発中の深青色(Deep blue)を説明し、波長は460 nm、CIEyは0.15以内でなければならないと強調した。淡青色(Sky blue)に近づくと寿命が長くなる特徴があるが、CYNORAは深青色でも淡青色の寿命を確保できるように研究を進めていると説明しながら、性能を公開した。

 

現在、全てのOLEDアプリケーションの青色には、蛍光青色が用いられている。青色TADFや青色Hyperfluorescenceが実用化され、既存の蛍光青色よりさらに改善した効率と寿命を確保できるか注目が集まる。