LCD TVパネル価格、年末に再び下落の予想


2018.10.14 ET News

 

今年の年末の液晶(LCD)TVパネルの価格が、再び下落に転じるという見通しが出た。TVセットメーカーの在庫蓄積が完了しており、中国のパネルメーカの新工場が安定稼働して、生産量が少しずつ増えているからだ。

 

 14日、業界によると、LCD TVパネルの価格上昇が停滞し、今年の年末に下落に転じるという分析が出た。中国をはじめとするパネルメーカーは、32インチをはじめとして、サイズ別の製品の値上げを求め続けているが、TVメーカーが年末商戦のための在庫蓄積を終えており、製品を購入する量が徐々に減っているからだ。中国のパネルメーカの新工場が安定稼働し、パネルを着実に生産できることも価格交渉に影響を及ぼしたものと見られる。

 

第2四半期TVの需要が回復しつつパネルの供給過剰が緩和され、価格が上昇したが、第4四半期のパネル価格が再び下落する可能性があると見られる。BOE、CEC-パンダ、CHOTが新工場稼働率を徐々に高めているからである。 中国のパネルメーカは、政府の補助金を受けるには新工場稼働率と生産量が一定のレベルに達する必要がある。市場の変化にかかわらず、稼働率を引き上げ、生産量を増やすしかない。すでに新工場を稼動した中国パネルメーカは予想より早く大量生産システムを備え、比較的安定的にパネルを生産している。 

 

市場調査会社DSCCは、今月のパネルの価格は横ばいであったが、11月から小幅で下落すると分析した。

 

32インチ(HD)は、6月46ドルで、9月55ドルまで上昇したが、今月は55ドルを維持して、11月54ドル、12月に53ドルに低下すると予想した。

 

49インチUHDパネルは、6月に111ドルで9月に117ドルに上昇したが、10月に117ドルで横ばいの後、11月に116ドル、12月に115ドルに下落するとDSCCは予想した。 

 

55インチUHDパネルのフローチャートも類似するものと観測された。DSCCは、6月150ドルで9月に156ドルで持続上昇したが、11月155ドル、12月に153ドルで落ちると予想した。

 

65インチUHD価格は8月から10月までの236ドルを維持して、年末にそれぞれ2ドルずつ減ると見た。他のサイズのパネルが6月から継続上昇一方、65インチは価格の成長が大きくないが、下落すると見られると予想した。 

 

業界では、LCD TVパネルの価格が昨年6月以降上昇転換し、来年上半期まで上昇傾向が続く可能性を期待した。しかし、中国の新規パネル工場が相次いで稼動し、初期の安定稼働によって、上昇幅が大きくなく、その期間も短くなるという保守的見通しが出た。 今年の年末パネルの価格が下落に切り替わると、当分の間、グローバルパネルメーカーは、再び営業利益の低下を経験するしかない。特に年の前半は季節的にオフシーズンなので、業況悪化やオフシーズンという二重苦を耐えなければならない。 業界のある関係者は、「パネルの価格を守るために、工場の稼働率を下げたり、有機EL (OLED)などの高付加価値製品の生産品目を切り替える案を積極的に検討するしかない」と話した。