LGD、フレキシブルOLED新工場の稼働など第3四半期での再跳躍を狙う


2019.07.23 ET News

 

有機EL(OLED)の工場と広州8.5世代OLED工場の稼動を正式発表した。既存の安定した大型OLED事業は急速に規模を拡大し、モバイルOLED事業は、グローバル顧客を確保して本格的に事業に乗り出す。透明OLEDと自動車用OLEDの生産も始め、新市場での収益を創出する効果も期待している。

 

ソドンフイLGディスプレー最高財務責任者(CFO)専務は23日、第2四半期の実績発表で「第3四半期に、LGディスプレーが、過去3年間の大規模な投資した結果が、具現化されている」とし、

△モバイル向けフレキシブルOLED新工場の稼働

△広州8.5世代OLEDの稼働

△最初の自動車用フレキシブルOLED量産を第3四半期に開始する

 

と述べた。

 

正式稼動を開始するフレキシブルOLED新工場は、坡州E6である。E5は、スマートフォン、自動車、フォーダブルのパネルを生産するように構成された。E6は、アップルに納品するスマートフォン用パネルを中心に構成された。E6-1とE6-2では、E6-2ラインを優先稼動し、徐々に生産量を増やしていくと思われる。E6-1は問題のある製造設備の信頼性の検討が終わった後、操作を始めることになる。

 

LGディスプレーが坡州E6の操業を開始したのは、アップルからiPhone向けフレキシブルOLED配達を最終的に承認受けたためとみられる。外信によると、LGディスプレーはアップルが2020年に発売するiPhoneの3種のいくつかのモデルにフレキシブルOLEDを納品することになる。早ければ今年下半期発売するモデルに少量供給の可能性も提起されている。

 

LGディスプレーは、新たにフレキシブルOLEDを出荷すると全体のパネルの平均販売価格(ASP)が10%前後上昇する効果を期待すると述べた。

 

広州8.5世代工場は来月末もしくは9月初めの竣工式を目標に量産準備が盛んである。今年の下半期大型OLED出荷量が前年同期比40%以上増加する見込みである。マルチモデルグラス(MMG)工法で65インチと75インチのなどの超大型OLED生産量が増加して供給不足に苦しんでいた市場の課題を解消することが期待されている。

 

自動車用OLEDも初の量産を開始する。過去数年間、顧客と協業して、製品を開発して性能試験をしてきた結果、自動車向けの完成品を搭載することになる。LGディスプレーはベンツをはじめとする世界の自動車メーカーを顧客に確保し、製品を準備している。

 

一方、LGディスプレーは、第2四半期の売上高5兆3534億ウォン、営業損失3687億ウォンで、前年同期比の売上高は5%減少し損失は1410億ウォン増えた。液晶表示装置(LCD)パネルの価格が下落して、米中貿易紛争などによる不確実性もあってセットメーカの購入需要が萎縮し、業績悪化に影響を与えた。