LGが坡州(パジュ)に、1830億円のフレキシブル有機ELの投資決定


2016年7月27日 UBIリサーチ ガンヒョンジュ記者/ jjoo@olednet.com

 

LGディスプレイがPOLED(プラスチック基板の有機ELパネル)スマートフォン時代で先行するために、坡州(パジュ)事業所に約2兆ウォン規模のPOLED投資を行うと27日発表した。

 

LGディスプレイ(代表取締役副会長はハンサンボム、韓相範/ www.lgdisplay.com)は26日、定例理事会を開き、京畿道坡州事業所内P9工場に月1万5000枚規模の6世代(1,500㎜×1,850㎜)プラスチックOLED生産ライン構築のための1兆9,900億ウォンの投資を決定した。

 

POLEDは、ガラス基板の代わりにプラスチックを使用するため、円形、多角形などの2次元デザインはもちろんベンダブル、ローラーブ、フォルダブルなど、フレキシブルディスプレイに代表される3次元デザインへの革新を可能にする。

 

OLED専門リサーチ会社であるUBIリサーチ、2016年のフレキシブルOLED出荷量が約7,670万台から2020年に6億5,310万台に大きく成長すると見込んでいる。また、他のディスプレイ市場調査会社IHSは、フレキシブルOLED市場が2016年には約5,900万台から2020年には約4億1,600万台に成長すると期待する。

 

LGディスプレイは、これらの市場の拡大に積極的に対応するために、亀尾(グミ)事業所に6世代POLED生産ライン(E5)を投資したのに続き、坡州事業所にも約2兆ウォンの6世代生産ライン(E6)を追加投資する。

一方、LGディスプレイは今回の投資の効率性を最大化するために、坡州に約5,000億ウォン規模の関連インフラ整備を進めており、亀尾に続き、坡州でフレキシブルOLEDの生産が2018年に本格化すれば、LGディスプレイはPOLED、スマートフォンの事業拡大の工場を準備できることになる。

 

LGディスプレイは今回の投資を発表した第6世代生産ラインのほか、月1万4,000枚規模の第4.5世代POLED生産ラインでスマートウォッチなどを生産しており、現在建設工事中のP10工場に、今後10兆以上を投資して、OLED大型ディスプレイの事業の拡大を目指す覚悟だ。

 

LGディスプレイハンサンボム副会長は、「ディスプレイ産業でOLEDへのパラダイムシフトは、新たな挑戦でありチャンス」とし、「LGディスプレイは少ない投資で、投資効率を最大化して、未来の成長力として浮上するOLED市場で必ずトップの地位を確保する」と述べた。

 

2013年1月、世界初の55インチOLED TVパネルを量産して、本格的な大型OLED時代の幕開けを宣言したことがあるLGディスプレイはPOLEDにおいても、2013年10月、世界初の6インチのスマートフォン用POLEDを量産したこと続いて2014年9月には、世界初の1.3インチの円形POLEDを量産するなど、着実に関連する技術と工程のノウハウを蓄積してきた。