LGディスプレイ、来年は大型OLEDパネルを 920万台生産する計画


2022.09.26  The Elec

 

LGディスプレイが来年に大型OLEDを920万台生産する計画を立てた。今年は大型OLED出荷量は昨年より減る可能性が大きいが、来年には再び成長するという目標を立てたものと見られる。LGディスプレイの来年での大型OLED生産量目標920万台は、サムスン電子向けの数量は反映されていない数値と推定される。

 

26日、業界によるとLGディスプレイは来年の大型有機EL(OLED)を計920万台生産するという計画を立てたと把握された。四半期ごとの生産計画は第1四半期160万台、第2四半期230万台、第3四半期290万台、第4四半期240万台などだ。第1四半期の生産量が相対的に少ないのは、季節の要因と在庫切れなどが反映された結果と推定される。 

 

画面サイズ別では55インチが320万台で最も多い。65インチは260万台、48インチは130万台などだ。全体920万台のうち、中国広州工場では540万台、京畿坡州工場では380万台生産する計画だ。

 

LGディスプレイの来年の大型OLED生産量目標920万台には、サムスン電子向けの数量は反映されていないと推定される。昨年末、LGディスプレイは今年の事業計画を立てながら、サムスン電子に大型OLEDを200万台を納品すると予想したが、5月を過ぎてこの目標は無くなった。

 

今年はグローバル景気の不確実性と主要国の中央銀行の基準金利引き上げの流れなどで消費心理が凍り付いて、テレビ市場の状況が悪くなった。昨年下半期に始まった大型液晶(LCD)パネル価格下落傾向が1年を超えた今も続いている。OLED TVの人気も低下した。

 

現在、サムスン電子もす来年のテレビ事業計画にLGディスプレイの大型OLED購入は反映していないことが分かった。サムスン電子がLGディスプレイで大型OLEDを購入しなければ、来年もサムスン電子プレミアムTVラインナップでは、ミニ発光ダイオード(LED)を適用した「ネオQLED」ラインナップが最上位テレビを占めると予想される。

 

今年のLGディスプレイの大型OLED出荷量は、昨年出荷量780万台より減ると見込まれる。サムスン電子に大型OLED200万台を納品しようとする計画が無くなったうえに、テレビの業況不振で大型OLED主要顧客会社であるLG電子とソニーのOLEDテレビ出荷計画も未達成となることが避けられなくなった。

 

昨年末、LGディスプレイは今年第1四半期と第2四半期にそれぞれ180万~190万台の大型OLEDを生産する計画を立てたが、実際の生産量はそれぞれ160万~170万台にとどまったという。このため、LGディスプレイは第3四半期と第4四半期の大型OLED生産量を当初計画より大幅に増やしたそれぞれ200万台中後半にとらえ、上半期不振を取り消すという方針を立てたが、達成は困難であると伝えられた。

 

今でも業界ではもしもサムスン電子がLGディスプレイから大型OLEDを購入すれば数量は200万台であるという観測が優勢だ。サムスン電子が新しいプレミアムTVラインナップを構成するには、パネル200万台が必要だからだ。サムスンディスプレイが量産中のクォンタムドット(QD)-OLEDだけでは、サムスン電子がOLED TVを100万台出荷することも難しい。

 

テレビ市場の状況は最近悪くなったが、来年下半期から徐々に改善されるという期待も出ている。業況が回復し、LCD価格が上がれば再び大型OLED出荷量の拡大が期待できる。昨年サムスン電子がLGディスプレイに大型OLED購入を打診した時点では、大型LCDパネル価格上昇傾向が続いた時期だった。