SUNICシステム1.1um shadow distanceデモ成功、1500ppiまで具現可能


2016年 11月 2日 UBIリサーチ

SUNICシステムは、2016 IMID ビジネス・フォーラムで平面ソース蒸着源と厚さ100μmのシャドウマスクで1.1μmのshadow distanceの達成に成功したと発表した。1.1μmのshadow distanceは、約1,000ppi~1,500ppiの高解像度ディスプレイの製作が可能な数値である。

平面ソース蒸着源は、金属板上にOLED発光材料を蒸着して裏返した後、金属板に熱を加えることにより、OLEDの発光材料を垂直に蒸着させる技術である。OLEDの発光材料が蒸着されるshadow angle(Ф)が90度になると、理論的にはSD(Shadow distance、step hight/tanФ)の値が0μmになるので、マスクの厚さを薄く、高解像度で設計することができ、高解像度のAMOLEDパネル製造が可能になるという原理で、IMID2016学会で初めて発表され、大きな関心を集めた。

SUNICシステムのファン・チャンフン博士は「今回の結果を基に、shadow mask厚さを減少させ、step heightを3μmまで減少させると0.37μmのshadow distanceを具現可能になり、これは最大2,250ppi(11K)の高解像度AMOLED panel製造が可能になる。」と述べ、0.37μmの shadow distance具現のための開発に拍車を掛けると発表した。

また、今回の発表では、plane sourceでは不可能だと思われていたhostとdopantの同時昇華(co-evaporation)に急速加熱(flashing evaporation)を適用して解決したと明らかにした。Donor filmにhostとdopantを同時蒸着した後、donor filmを 急速加熱(flashing evaporation)すると、hostとdopantを同時に蒸発させることができ、donor filmを製作する時、dopant ratioをコントロールすることにより、カラーコントロールを簡単にすることができることを証明した。


Flashing evaporationを適用したcolor control結果


1.1μmのshadow distanceを具現した結果