アップルが、LGディスプレイとサムスンディスプレに3500PPIのオレドス(OLEDoS:OLED on Silicon)の開発を要請


2022.09.28 The Elec 

 

AppleがLGディスプレイとサムスンディスプレイに3500PPIレベルのオレドスの製作を要請した。従来の要求仕様だった2800PPIより約700PPI高くなった。メタバス市場開花を控え、アップルが圧倒的な没入感を得るために、技術要求仕様を高めたものとみられる。

 

28日、業界によると、アップルが最近、LGディスプレイやサムスンディスプレイなどに画素密度3500PPI(Pixels Per Inch)に近いオレドス(OLEDoS:OLED on Silicon)の開発を要請したと把握された。オレドスはシリコン基板に有機EL(OLED)を蒸着するマイクロディスプレイ技術である。拡張現実(AR)・仮想現実(VR)メタバス機器に適用できる。

 

アップルは先にLGディスプレイなどに2800PPI水準のオレドス開発を要請したことが分かったが、当時より要求仕様が約700PPI高くなった。表示画素密度が高いほどユーザの没入感を拡大することができる。

 

LGディスプレイとサムスンディスプレイがアップルへの納品を目指して開発中のオレドスは、来年に出るアップルの最初の混合現実(MR)機器には適用されない。Appleが来年発売すると予想される最初のMR製品に必要なオレドスはソニーが供給する。

 

市場調査会社DSCCは来年下半期に発売されるアップルの最初のMR機器「リアリティプロ」に適用されるオレドス画素密度は3000PPIを上回ると26日予想した。この製品には4K解像度と3000PPI以上の画素密度のオレドス2個と、一般OLED1個が搭載される。オレドスはソニー、外部インジケーター用一般OLEDはLGディスプレイが納品する。

 

サムスンディスプレイはこれまで市場成長性が低いと判断し、マイクロディスプレイの研究開発に消極的だったが、第3四半期を過ぎて状況が変わった。第3四半期初め、サムスン電子とアップル、メタ(旧Facebook)などがサムスンディスプレイにメタバス機器用のマイクロディスプレイ技術の開発を要請する過程で、サムスングループはサムスンディスプレイに「なぜ市場性をサムスンディスプレイが判断するのか」と叱責したことが分かった。LGディスプレイが早くからオレドス技術を開発してきたという点も、サムスングループがサムスンディスプレイに関連技術開発を圧迫した要因として作用した。

 

サムスンディスプレイはオレドスとともに、AR市場を狙って6600PPIレベルのレドス(LEDoS:LED on Silicon)技術を開発する計画だ。レドスではサムスンディスプレイがLGディスプレイより積極的だ。サムスンディスプレイは、ソニーが主導するオレドスは技術進入障壁が低く、ソニーのオレドス生産収率も低いと判断していることが分かった。サムスンディスプレイはまずサムスン電子を相手にオレドス納品履歴を積んだ後、アップルなど海外顧客会社を相手にオレドス供給拡大を狙うと予想される。

 

LGディスプレイはアップル市場を狙ってオレドス技術を開発してきた。LGディスプレイはレドス技術も開発する計画だが、現在はオレドスに注力している。現在ソニーが主導するオレドスはホワイトOLEDを発光源として使用し、赤(R)錆(G)青(B)カラーフィルターを活用する。