アプライドマテリアルズ、半導体の微細化と有機ELの製造装置投資で持続的に成長


2016-07-04 amenews

 

メモリ技術移転が本格化、今年はプロセス製造装置の投資が100億ドル

有機ELは、TV大型化・VR・車載の適用拡大で平均21%成長

 

半導体の微細化プロセスの拡大とOLED市場の本格開花などで、関連製造設備投資が持続的に増えるとの見通しが出てきた。 

 

世界的な半導体・ディスプレイ・太陽電池装置およびソリューションを提供する企業のアプライドマテリアルズ(AMAT)は、6月30日に「2016年第1回テックフォーラム」を開催した。 この日にアプライドマテリアルズ・コリアのガンインヅ代表は調査機関と自主的に分析した情報をもとに需要先である半導体やディスプレイ業界の市場の状況と主な技術課題を紹介した。 

 

現在の半導体市場でモバイルが主導している中、モバイル市場で必要な低消費電力、大容量、低コストなどの技術の需要に対応するための半導体開発にウエハ製造装置(WFE:Wafer Fab Equipment)の投資が増えている。 特に、サムスン電子、SKハイニックスなど国内メモリー半導体の生産企業が10nmのロジックに投資するなど、今年の技術移転(研究開発成果を生産ラインに拡散)に拍車をかけ、半導体CAPEX(工場総投資額)は180億ドル、WFE投資額は100億ドルに達すると予測されている。韓国が占めるCAPEX投資規模は世界30%、WFEは32%を占めている。韓国内WFE投資額は2017年103億ドル、2018年107億ドル、2019年119億ドルで持続成長の見通しである。 

 

ディスプレイ市場では、TV市場が停滞した中で、今年のOLED TV販売台数が世界100万台を超えると予想され、新たな成長動力源で注目されている。世界OLED TV市場をLGディスプレーが主導している中で、最近、電気自動車専門企業テスラが車のダッシュボードに17インチOLEDを搭載した。スマートフォン用OLED、VR(バーチャルリアリティ)のOLEDも拡大している。OLEDは、フレキシブルが可能であるという長所を生かし、スマートフォンの需要が増える見込みである。今年OLED搭載スマートフォンの割合は、2015年17%から21%に拡大して、モバイルOLED市場は2020年まで年平均21%で増加すると予測された。 

 

ディスプレイ業界の主要な話題である中国の積極的な投資も大型サイズTVの拡大と古いファブの閉鎖などで供給過剰が緩和されると予想された。TV大型化が進むにつれて、今年TVの平均サイズが1.6インチ上昇するなど、2020年まで年平均0.9インチ大きくなって、2020年には55インチのディスプレイが全体の23%を占めると予想された。ガンインヅ代表は、「TVサイズが大きくなって生産されているディスプレイ量が従来よりも少なくなり、平均1インチ大きくなると工場がもう一つ建てなければならないので、ディスプレイへの投資は、持続増えるだろう」と明らかにした。 

 

このような市場の状況に合わせてAMATは、お客様と素材部品企業と協力して機能が強化された、エッチング・蒸着・検査装置ファミリを相次いで発表している。昨年から今年までの半導体部門では、

△アプライドプロデューサーセレクトラ(超高選択比を提供エッチング装置)

△ベリティDEM 5i(3Dしきい値ができ走査電子顕微鏡)

△アプライドエンデューロとシーラスHTX物理気相蒸着機(10nm以下の銅配線のLノチン機器)

△高性能原子層薄膜蒸着(ALD)装置オリンピア™

などを発表した。ディスプレイ部門では、フレキシブルOLEDディスプレイ、薄膜封止バリア蒸着装置AKT-20K™、AKT-40K™などを発表した。 

 

製造機器の開発においてAMATは、2011年、KOTRAと半導体装置用韓国産素材部品の開発と購入拡大のための了解覚書を締結するなど、国産素材の部品を購入にも積極的に乗り出している。同社は、定期的に公開の席でサプライヤーを対象に説明会を開いて相談も行っており、これまでの平均2,256億ウォン規模のサプライチェーン現地化の実績を達成した。 一方、1989年に韓国法人として設立されたアプライドマテリアルズ・コリアは、昨年売上高24億3000万ドル(約2兆7,845億円)を記録したが、これ会社世界の売上高の25%を占めている。

 

出展:Applied Materials