サムスンディスプレイ、QD-OLEDラインの追加投資で生産性向上


2022年11月7日 UBIリサーチ

 

サムスンディスプレイがQD-OLEDの生産性を増すために、既存の30KのQD-OLEDラインキャパを45Kまで増やすものと見られる。

 

サムスンディスプレイのQD-OLEDラインは2021年下半期から本格的に稼働した。TV用パネルはMMG工程で55インチと65インチが、モニタ用パネルは32インチが量産されている。QD-OLEDラインの2021年末の収率は30~40%だったが、2022年9月に85%まで向上したと分かった。

 

サムスンディスプレイでは最近、QD-OLEDの生産性を向上させるために、酸化膜TFTのマスク数を11個から7個まで減らす開発を進め、開発が完了したと調査で判った。またカラーフィルターと蒸着の追加投資を通じて生産性をさらに確保するという計画だ。ただし、後工程キャパにより現実的には45Kではなく36Kが限界と見られるという意見もある。QD-OLEDラインのキャパは拡大すると予想されるが、規模についてはもう少し見守るべきだと思われる。

 

一方、サムスンディスプレイは2023年から49インチと77インチTV用QD-OLEDパネルをMMGプロセスで生産してQD-OLEDラインナップを多様化する計画だ。