サムスンディスプレイ、「SID 2018」で車載用の有機ELディスプレイを展示


2018.05.22  サムスンディスプレイ News Room

 

サムスンディスプレイがスマートフォンディスプレイ分野の独自の技術力をもとに、将来の成長動力と呼ばれる車両用ディスプレイ製品を大挙発表する。

 

サムスンディスプレイは22日(現地時間)、米国LAコンベンションセンターで国際情報ディスプレイ学会(The Society for Information Display)が主催する「SID 2018」の展示会に参加しローラーブル(CID Center Information display)、S-カーブドCIDをはじめドライバーの安全を考慮したアンブレイカブル(Unbreakable)ディスプレイと立体型デジタルインストルメントパネルに適用することができる眼鏡3Dディスプレイまで、将来の自動車の中核部品となる車両用フレキシブルOLEDを大挙披露すると22日明らかにした。

 

▲最小が9インチ、最大が14インチまでのサイズを調節することができるローラーブロックCIDディスプレイ

 

最近のエレガントな曲線美を強調する自動車デザインの傾向に合わせて波のような形状で製作された12.4インチSカーブ・ド・CIDは流麗な曲線型デザインだけでなく、1200×1920(182ppi)の解像度と最大輝度800ニット(nit)で鮮明な画質を誇る。

 

▲優雅な曲線美を強調した12.4インチのS字型カーブ・ド・CID製品

 

事故発生時に運転者が2次被害を受けないように設計された6.22インチのアンブレイカブルステアリングホイール(Steering wheel)ディスプレイは、割れないフレキシブルOLED基板にプラスチック材料の次世代カバーウィンドウを装着し、完璧な「アンブレイカブルディスプレイ」を完成した。この製品は、自動車内装材の安定性基準に合わせて実施した衝突テスト(速度24.1km / h、荷重6.8kg)で損傷することなく正常に動作した。

 

▲割れないプラスチック素材の次世代カバーウィンドウを取り付けたステアリングホイールディスプレイ

 

将来の自律走行車の中核装置として挙げられるデジタルインストルメントパネルも公開する。サムスンディスプレイが今回公開する製品は、OLEDベースの無メガネ3Dディスプレイであり、様々な走行情報を、直感的で鮮やかな3D画像で表現し、ドライバーの認識率を高めるのに役立ちます。

 

水中タッチは、レシーバなしで通話可能な次世代ディスプレイ披露

 

サムスンディスプレイは、業界の注目を集める次世代携帯電話やLCD技術も一緒に披露する。「Future Display」の一つとして紹介された「アクアセンサー」は「水中マルチ圧力タッチセンサー」技術で、防水機能を備えたスマートフォンに適用すると、水の中でも自由にスマートフォンを使用することができる。

 

完璧な「フルスクリーン」を可能にする次世代のスマートフォンのサウンド技術も公開される。サムスンディスプレイの「SoD(Sound on Display)」は、ディスプレイに振動装置を搭載し、パネルの振動を介して音を聞くことができる技術である。SoD技術を適用すると、現在のスマートフォンの画面上に位置する、音声通話用のレシーバを完全に除去して、より完全な「フルスクリーン」の実装が可能になる。

 

VR / AR市場の成長を導く新製品も公開される。2.43インチ、1,200ppi(インチあたりのピクセル数)OLEDディスプレイ2つ製作されたVRの解像度が3840×2160に達する。これは、一般的なプレミアムスマートフォンの解像度の2倍程度で、蚊帳現象(Screen Door Effect、解像度が低い画面を表示するときにピクセルが見える現象)なしで鮮明で鮮やかなVR画面を楽しむことができる。

 

世界初の拡張現実と3Dを組み合わせた「ARライトフィールド(Light Field)」ディスプレイも展示される。この技術を適用すると、ARゲームの中の仮想のキャラクターやスペースを完全に立体画像として表現することができ、ますますリアルなAR実装が可能である。

 

サムスンディスプレイは、現在開発中の8K解像度の65インチ「QDグラス(Glass)」製品も発表する予定だ。QDグラスは、バックライトに量子ドットシート(Sheet)を付着する従来の方式とは異なり、ガラス素材の拡散板(バックライトの光を均一に拡散させてくれるの光学部品)に直接量子ドット物質を塗布し、色再現率を向上させる技術で、今回に公開の65インチ8K製品は、「直下型ローカルディミング(local dimming)バックライト(バックライトを個別駆動し、暗い色はより暗く、明るい色はより明るく表現する技術)」を適用して、リアルなブラックカラー表現が可能な超高画質LCD製品である。

 

一方、サムスンディスプレイは展示会と一緒に開催された今回のSID学術大会(米国現地時間5月20〜25日)でフレキシブルOLED、超高密度解像度技術などをテーマに8つの研究論文を発表した。