サムスンディスプレイが、QD-OLED のTV用パネルのパイロット生産ラインの稼働を計画


2018.06.24 ET News

 

サムスンディスプレイが量子ドット- 有機EL発光(QD-OLED)を試験生産するためのパイロットラインを構築する。液晶表示装置(LCD)に制限された大型パネル事業から脱却して、次世代大型ディスプレイ技術を確保するためである。QD-OLED装置と材料などを備えて、来年下半期までパイロットラインを運用した後、結果を見て量産投資時期と規模を決定する方針で伝えられた。 

 

サムスンディスプレイは、最近にキヤノントッキと秘密保持契約(NDA)を結んでQD-OLED試験生産設備を開発することにした。キヤノントッキは量産用の第6世代OLED蒸着装置をサムスンディスプレイに独占的に供給しており、今回の契約で、第8世代基板規格の蒸着装置を開発する。 

 

サムスンディスプレイは、米国のインクジェット印刷装置メーカのカティーバともコラボレーションを開始したことが分かった。赤(R)、緑(G)量子ドット(QD)の材料をカラーフィルター(CF)に隣接して印刷することができる第8世代の機器を開発するためである。 サムスンディスプレイはサムスンベンチャー投資を経てカティーバの株式を一部取得した。カティーバの装置の開発を完了したら、湯井の第8世代LCD生産ライン(L8)に搬入することが分かった。L8工場にQD-OLEDパイロットラインを設けてQDをインクジェットで印刷するプロセス技術を検証することになる。 サムスンディスプレイが開発しているQD-OLEDパネルの技術は、青色OLEDを発光源として、その上のカラーフィルタと塗布された赤と緑の量子ドット材料で実現する方式である。 

 

QD-OLEDは、OLEDの利点に基づいて色再現力が高いQD強みを享受できる技術として評価される。業界関係者は「サムスンディスプレイは大型パネル事業で先端の次世代技術がなく、LCDに依存している」とし「内部でQD-OLEDを成功させなければTVパネル事業の将来が消えることがあるという危機感が強い」と伝えた。