サムスン電子の量子ドット液晶は「OLEDより高画質なQLED TV」


Impress Watchなどから 1/6(金) 

 Samsungは、「CES 2017」のプレスカンファレンスで、液晶テレビやUHD Blu-rayプレーヤー、ワイヤレスオーディオなどの新製品を披露。テレビは量子ドット(Quantum Dot)採用のモデルを新たに「QLED TV」として展開することなどを発表した。

(今回にサムスン電子が出した QLED TVは LCD TVの基本原理のようにバックライトの上に量子ドットシートを付け加えた形態の製品である。一方、従来の業界で定義する QLED TVは電気信号で量子ドット物質自体が発光するようにするディスプレイを言う。 別途のバックライトが必要ない極めのディスプレイと呼ばれる。サムスン電子は、最終的に自己発光するQLEDを開発し、ディスプレイパネルに使用する予定である。このため、過渡期の段階的な量子ドットLCD TVから「QLED」の名称を使用して、ネーミングを先取りするという戦略である。)

 同社はこれまで量子ドット採用の液晶テレビを「SUHD」として展開し、'15年のCESでは、それまでの有機EL(OLED)から量子ドット採用液晶へ一本化。有機EL(OLED)と比べても色再現や消費電力などで優位であるとアピールしてきた。

 '17年の新モデルも方式は同じく量子ドットだが、(メタル素材を添加した)新たな量子ドット素材を採用することで、(より深い黒を表現することができ、)表現できる色域をDCI-P3比で100%まで拡張。ピーク輝度は1,500~2,000nitsとしている。これを“世界初のQLED TV”と呼び、曲面型の「Q8」シリーズと、フラット型の「Q9」シリーズで展開。「テレビのカテゴリを再定義し、テレビの新時代の到来を告げる」とアピールしている。


新たな量子ドット素材を採用


WOLED(白色有機EL)よりも広色域をアピール