ハイセンス、中国市場向けの有機ELテレビを発表... LGディスプレイ、OLEDパネル販売を加速


2019.01.29 ET News

 

有機EL(OLED)TV陣営に合流した中国のハイセンス(HISENSE)が3月、現地で新製品を発売する。中国の3大大手TVメーカーのうち2社がOLED TVで、中国プレミアム市場攻略に乗り出すことになった。 

 

29日、現地メディアと業界によると、中国の3大TVメーカーの一つであるハイセンスは3月7日、現地市場に投入するOLED TVを公開する予定だ。3月14日から17日まで上海で開催される中国の家電博覧会AWE 2019に参加しOLED TVを展示し、本格市場を独占に乗り出す。

ハイセンスが2018年にオーストラリアに発売したOLED TV(写真=ハイセンス)

 

ハイセンスは昨年初めてOLED TV陣営に合流した。最初のOLED TVはオーストラリア市場のみで発売し、中国では既存のプレミアムLCD TVのULED TVとレーザーTVだけ販売した。今年のCESで量子ドットを用いた8K ULED TVと4KレーザーTVを中心にブースを設けたが、OLED TVは展示していなかった。今年3月に初めて、中国プレミアム市場を目標にOLED TVを発売する予定である。

 

ハイセンスが加わり、今年は中国の3大TVメーカーのうち2社がOLED TVでプレミアム市場を攻略することになった。中国のTVメーカーの液晶(LCD)TV出荷量基準で、TCL、ハイセンス、スカイワースが首位だ。 スカイワースは早目にOLED TV陣営に合流して、現地プレミアム市場を攻略している。今年に新たにハイセンスが合流することになった。TCLは、量子ドット(QD)を中心にプレミアム製品を供給している。 中国のTV市場をリードする3社のうち2社がOLED TVプレミアム市場を攻略することにより、LGディスプレーは、中国プレミアムTV市場シェアを拡大できる。 この一環として、LGディスプレーはAWE 2019展示会に初めてブースを確定した。現地OLED TV陣営のための戦略として解釈される。 AWE 2019には、地元のOLED TVメーカーがすべて参加する。スカイワース、チャンホン、カーなどがOLED TVの新製品を展示するものと思われる。 

 

ハイセンスとスカイワースはOLED TVでプレミアム市場を攻略して利益率を高める戦略と思われる。スカイワースは、中国TVメーカーの中で初めて8K OLED TVを発表した。 

 

ハイセンスは売上高比で低い営業利益の問題を解決するためにOLED TV市場を拡大したものと思われる。営業利益率が2016年5〜6%台だったが、2017年には3.4%に下落した。2018年上半期には3.2%に小幅下落した。 

 

中国のOLED TV市場は持続成長している。IHSの分析によると、中国ではOLED TVは2016年7万2800台、2017年13万1600台が売れた。2018年第3四半期の累積的11万4800台が販売された。2018年の年間でも成長を継続すると業界は予想した。