中国のスマートフォンのプレミアム化が加速... 高価ディスプレイの採用割合が75%


2018.10.11 ET News

 

中国の主要スマートフォンメーカーが高級品戦略を加速している。プレミアムディスプレイに選ばれる低温多結晶シリコン(LTPS)液晶(LCD)と有機EL(OLED)のどちらかを採用する割合がこれまでの最高の75%に達した。 

 

このようなプレミアム製品の割合が80%前後の韓国のスマートフォンメーカーとの大きな違いはない数値である。

 

中国産のスマートフォンの低価格普及型のイメージが急速に変わった。 

 

11日、市場調査会社IHSマキトによるとHuawei、小米、Oppo、Vivoなどの主要中国のスマートフォンメーカーが今年にOLEDとLTPS LCD採用を増やした。

 

 第1四半期ベースでHuaweiは、2016年LTPS LCDとa-Si LCDの割合がそれぞれ48%、43%だったが、2017年LTPS LCDの割合が63.4%と増加した。今年第1四半期には67%に増え、a-Si LCDは、昨年第1四半期31.5%から今年第1四半期24.1%に減った。OLEDは、昨年第1四半期の5%から今年8.9%に増加した。 

 

小米は2016年第1四半期のa-Si LCDの割合が76.2%を占めたが、昨年60.4%に減り、今年は24.6%へと大幅に減少した。LTPS LCDは、2016年第1四半期の37.5%から今年第1四半期75.4%と大幅に増加した。 

 

OppoとVivoはOLEDを積極的に採用した。 

 

Oppoは2016年第1四半期のa-Si LCDの割合が60.1%に達したが、2017年の同期間50.6%、今年42.0%にそれぞれ減少した。一方、OLEDは、2017年第1四半期23.9%から今年は38%に増えた。

 

Vivoもa-Si LCDの割合が減り、OLEDが増加した。OLEDは、2017年第1四半期29.8%から今年は42.5%に増加した。同じ期間LTPS LCDは10.4%から11.4%で小幅増加した。a-Si LCDは59.8%から46.1%に減った。 

 

パネル採用の割合が変化したので主要サプライヤのシェアも変わった。 Huaweiは、LTPS LCDを採用割合が増加するにつれて天馬のシェアが2017年第1四半期の26.4%から今年第1四半期31.7%に増えた。OLED採用も増加し、サムスンディスプレイの割合が4.5%から8.5%に増加した。 

 

小米はLTPS LCDを採用が増加し、センチュリーが2017年第1四半期の2.3%から今年第1四半期40.5%と大幅に増加した。天馬も19.1%から31.8%で成長した。 

 

OppoとVivoは、サムスンディスプレイのシェアが増加した。両社とも1四半期ベースで、サムスンディスプレイが第1サプライヤになった。Oppoは2017年第1四半期23.9%から今年第1四半期38%で、サムスンディスプレイの割合が大きくなった。Vivoは29.8%から42.5%で、サムスンディスプレイのシェアが増加した。

 

 IHSマキトは、中国のスマートフォンメーカーが製造単価をさらに下げながら部品の需給を安定させることができるサプライチェーンを備えることが当面の課題と分析した。