有機ELディスプレイ市場は5年以内に2倍に成長... 韓国からの輸出も急増


2016.12.27 朝鮮日報

スマートフォン用とTV用で同時に成長... 2017年には24兆ウォン台に拡大
韓国のシェアが95%以上を占め、技術力での先行で市場を主導 


中国・日本・台湾は一歩遅れて韓国に挑戦

次世代ディスプレイとして挙げられたOLED(有機EL)ディスプレイが急成長している。イギリスの市場調査会社IHSはOLEDパネル市場規模が2017年に204億7000万ドル(約24兆6000億ウォン)で、今年より32%も大きくなり、2020年には2016年の2倍に達すると予想した。

OLED市場の成長は、韓国の輸出にも肯定的な影響を与えている。世界OLEDパネル市場でサムスンディスプレイとLGディスプレーは中小型と大型OLED市場では、それぞれのシェア95%以上を記録しているからである。産業通商資源部によると、OLEDパネルの輸出は、昨年5月から19ヶ月連続の増加を見せている。先月の輸出(約5億ドル・6000億ウォン)も前年同期比17%増加した。

◇ スマートフォンとTVの両輪で成長するOLEDパネル市場
OLED市場の成長は、スマートフォンとTVが両輪つながっている。これまでサムスン電子のスマートフォンのみに入った中・小型OLEDパネルは、今年に入って、中国のHuawei・OPPO・VIVOのスマートフォンにも搭載され始めた。来年にはスマートフォンの世界2位のアップルもiPhoneの次期製品にOLEDパネルを使用することにした。IHSは2019年には全体のスマートフォンの42%がOLEDパネルを使用すると予測した。

OLED TVはLG電子だけでなく、中国のスカイワース・チャンフン、日本のパナソニック、オランダのフィリップスなども生産し始めた。日本のソニーも来年1月に開かれる世界最大の電子製品展示会である「CES 2017」にOLED TVの新製品を公開する予定だ。TV・スマートフォンの両方でOLEDパネルを使用している企業が急増し、市場も成長しているものである。

さらに、自動車用ディスプレイや屋外看板、スマートウォッチなどの成長もOLEDパネル市場の拡大につながる。ドイツのメルセデス・ベンツは、セダン車のEクラスの次製品には、OLEDパネルを搭載し、インストルメントパネルに適用すると明らかにした。今後は自律走行車(無人車)が商用化されると、インストルメントパネルの画面の大きさも大きくなって、その分OLEDパネルの需要も増える見通しだ。

◇ 先を行くサムスン・LG、追撃出た中国・日本・台湾

OLEDの魅力は、LCDパネルよりも薄いのはもちろん、サムスンのスマートフォンギャラクシーエッジのように、画面の両端を曲げたり折っスマートフォンを作ることができるという点である。TVでもスマートフォンでも、現在の姿を変えることができるのが「折りたたみ画面」という点を勘案すれば、ディスプレイ企業としては、絶対に放棄することが難しい産業でもある。

韓・中・日・台湾企業間で競争が激化するOLED市場
実際に、これまで韓国が独占してきたOLEDパネル市場に中国・日本・台湾のディスプレイメーカーも先を争って参入している。中国のBOEは2019年からOLEDパネルを量産するために465億元(約8兆ウォン)を投資する計画であり、エバーディスプレイも中国の上海に272億元(約4兆6000億ウォン)を投資してOLED生産工場を建設している。日本のジャパンディスプレイは、去る13日、日本のOLEDメーカーであるJOELDを1000万ドル(約120億ウォン)で買収した。台湾のフォンハイは、6月に買収したシャープを介してOLED市場に進出した。

ソウル大のイ・チャンヒ教授(電気工学部)は「今後、ディスプレイが入るほとんどの製品には、OLEDが搭載され、市場はますます大きくなるだろう」とし「韓国企業はノウハウも多く、技術力も進んでいるだけに、今後も相当期間の市場をリードする」と述べた。