韓国のSolusが高屈折フィラー、TFEなどの有機EL発光材料などの新規事業を拡大


2021年9月10日 UBIリサーチ

 

2021年9月に開かれた「GLOBAL TECH KOREA 2021」でソールルース(Solus)先端素材キム・テヒョン電子材料事業本部長は「Solus Giant Step To Lead OLED Materials Technology」をテーマに発表を行った。

 

ソールルース先端素材は、国内のディスプレイ材料の専門企業として、8年以上HBL市場を独占してきた。ソールルース先端素材の金部長は「HBLを開発してみると、化学構造が似ていてHBLとの相性が重要なETLも開発した」とし「現在はETLを量産中のパネルメーカーに評価も受けている。性能は他社のトップ性能比と同等もしくはそれ以上に評価されており、すぐに市場に参入することができるだろう」と展望した。

 

続いてキム本部長は「電子と関連しているETLやHBLを主に開発したが、全体的な素子の観点から開発するのに困難があり、ホールに関連するHTLの開発も進めていた」とし「LGディスプレーと共同開発し、2年前にHTLの開発が完了し、5月に大型パネル用に承認された」と述べた。また、「パネルの供給量が徐々に増えており、来年には広州のラインにまで拡大するだろう」とし「HTLは構造的に、モバイルのgプライムし関連が多く、モバイル側のgプライム側にも拡大することができていると期待される」と述べした。

 

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ソールルース先端素材は発光材料だけでなく、高屈折フィラーとTFEも開発中である。キム本部長は「今年からフィラーの量産が具体化される予定」とし「フィラーは、屈折率が1.6以上のポリマーであり、屈折率の差によって光の効率を高める(光を引き出す)ことができる材料である。エポキシ、ウレタン、アクリルタイプなどの材料も多様で、屈折率と粘度コントロールも、顧客の仕様に合わせて量産を行う予定である」と述べた。

 

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TFE部門で金部長は「現在の市場で使用されてTFEの誘電率は3.0以上であり、タッチ感度を高めるためにモノマーの誘電率を30%以上は下げてほしいという要求を2年前から入手し開発してきた」とし「当社で開発中のTFEモノマー誘電率は、従来よりも20%まで下がっており、UV CUT機能も400ナノメートルの近傍で5%以下のスペックを達成し、お客様のプロモーションとテスト中」と発表した。

 

ソールルース先端素材は、現在HBLとETL、HTLなど、様々なOLED用発光材料だけでなく、高屈折材料、TFEモノマーなど多様なOLED関連事業を拡大している。このような多様な事業群が、将来的にどの領域で成功できるか注目される。