韓国のマテリアルサイエンスが、中国の最大OLEDメーカーに赤色プライム層材料を供給


2018.07.16 ET News

 

有機EL(OLED)材料メーカのマテリアルサイエンス(머티어리얼사이언스 、<a href="http://www.material-science.co.kr/index.php" target="_blank">http://www.material-science.co.kr/index.php</a>、代表イスンチャン)は、赤色プライム層材料を中国最大のOLEDメーカーに来月から量産供給すると16日明らかにした。

 

赤プライム材料は赤の発光層(EML)と正孔輸送層(HTL)との間に蒸着する材料である。陰極から出た電子がEMLを過ぎてHTLまで侵入しないように防ぎ、電子ブロック層としてOLEDの発光効率を高めてくれる。 OLEDの発光効率が高くなるほど少量のバッテリーでも、ディスプレイを駆動することができる。機器の使用時間を増やすことができるわけだ。プライム材料は赤のほか、青と緑も、それぞれ使われる。このうち、赤色用プライム材料の付加価値が最も高い。 

 

マテリアルサイエンスは、過去に2016年の中国LTOPTOと合弁設立したLTMSで材料を生産し供給する予定だ。合弁パートナーLTOPTOはLCD用液晶とOLED原料などを生産する化学会社である。 LTMSは昨年上半期に、中国陝西省西安に量産設備を準備した。今回の契約に基づいて、来月稼動を開始する。現在月に500㎏規模生産設備を備えており、今後、中国内のOLEDメーカーと追加供給の契約が成立すれば、月に1トンまで生産設備を増やす予定である。 

 

月に500㎏生産能力で第6世代OLED生産ライン6本(基板投入基準で月9万枚)に供給できる規模だ。 

 

マテリアルサイエンスは、中国BOE、チャイナスター、天馬、エバーディスプレイ、Visionoxなど多数のパネルメーカがOLED生産に向けて投資しており、今後にこれらの顧客に供給量が増えることを期待した。市場調査会社IHSによると、中国の中小型OLEDの生産能力は、2016年22万8000㎡で、2020年830万㎡で、年平均145%ずつ成長する見通しだ。 ギムサンデ氏(マテリアルサイエンス常務)は「有機材料サプライチェーンがほぼ固定された国内とは異なり、中国は今まさに量産の準備をしている段階」とし「今回の供給事例をもとに、別のOLEDメーカーへも有機材料を供給することができる」と述べた。