韓国産業技術大の研究チーム、カーボンナノチューブの偏光フィルムの商用可能性の検証


2018.10.08 ET News

 

韓国産業技術大学アンスンオン(안승언)ナノ光工学科教授の研究チームがカーボンナノチューブ(CNT) のシートベース偏光フィルムを開発し、ディスプレイパネルに適用可能性を検証することに成功した。

 

偏光フィルムは、入射された光の特定の方向光だけを透過させる機能がある光学フィルムでLCD、OLEDパネルに適用される。

 

既存のポリマーベースの偏光フィルムは、低光透過のためにディスプレイ光効率を低下する欠点がある。 

 

アン教授チームは、導電性物質が一列に配列された時に偏光現象が起こる原理に着目して、一方向に整列されたカーボンナノチューブ-シート偏光フィルムを研究した。 カーボンナノチューブシートは、可視光線領域である350〜800㎚で高い光透過度と偏光効率を有し、高温でも物理的な変形なしに光学特性を維持し、既存の偏光フィルムの欠点を改善することが確認された。また、カーボンナノチューブシートの偏光フィルムを市販のLCDパネルに適用して、画面に実装することにより、アプリケーションの可能性を検証した。 

 

アン教授は「ナノ材料を大面積に均一に製造する技術を確保して、ナノ物質の優れた物理的光学的特性を、従来のディスプレイ技術に融合することができるという意義がある」と述べた。 今回の研究論文は、先月27日、材料科学分野の学術誌「アドバンストマテリアルズテクノロジー」のオンライン版に掲載された。

 

カーボンナノチューブ(CNT) - シート(sheet)の角度に応じた光透過度
カーボンナノチューブ(CNT) - シート(sheet)の角度に応じた光透過度