インハ大学(인하대)、次世代ディスプレイ開発のためのOLED材料開発


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2023年10月4日  ET News

 

仁荷大学(インハ大学、学長:Cho Myung Woo)は、신소재공학科のイ・ジョンファン教授の研究チームが、最近、次世代ディスプレイの開発に必要な高純度・高効率の青色発光OLED材料・デバイスを開発したと4日に発表しました。

 

イ・ジョンファン教授は、アルミニウム仁荷大学光電子デバイス研究室の博士課程学生と、イ・ミンヒョン・ウルサン大学教授の研究チームと共同研究を通じて、この成果を収めました。

 

研究チームは青色発光体の相互作用を減少させる戦略を模索しました。これにより、トリプチセン(Triptycene)分子を多重共鳴型熱活性化遅延蛍光体(MR-TADF)であるDABNA分子に置換して、高効率・高純度の特性を兼ね備えたTp-DABNA発光体を開発しました。

 

この研究を通じて、実現されたTp-DABNAは、従来のDABNA-1発光体と比較してデクスター(Dexter)エネルギー伝達効果を8分の1未満に削減できることが示されました。これを基に、最大外部発光効率29%、462ナノメートル(nm)発光スペクトルピーク・30 nm未満の発光半値幅を持つ高品質の青色OLEDデバイスを開発しました。

 

この研究の結果は、高純度を基に、CIE1931(1931年に国際照明委員会で標準的な色表示システムが制定された)のカラースペースで表現可能な色の範囲を広げ、生き生きとした画像を提供できる次世代ディスプレイパネルに適用できます。また、高効率を基に、長寿命の青色デバイスの開発に利用できるため、重要性も高いです。

 

イ・ジョンファン教授は、「最近、融合研究と共同研究の重要性が高まっている時期で、ウルサン大学の研究チームと共同研究を進め、OLEDディスプレイ分野で良い研究成果を得て嬉しいです。今後も仁荷大学の優れた学生たちと次世代ディスプレイ・半導体分野の発展に貢献する技術開発に尽力する予定です」と述べました。

 

この研究の結果が含まれた論文、「트립티센 이 융합된 다중 공명 열 활성화 지연 형광체를 기반으로 덱스터 에너지 전달이 저감된 고효율 진청색 유기발광소자」は、科学的な重要性が認められ、材料・化学分野のトップ学術誌である「앙게반테 케미(Angewandte Chemie International Edition、IF=16.6)」の2023年8月号に掲載されました。