OLEDマスク市場、2021年より来年に大きく成長


2021.07.06  The Elec

 

有機EL(OLED)マスク市場は、2021年よりも2022年に大幅に成長する見込みである。BOEなど中国パネルメーカのOLED生産能力と高解像度パネルの需要が増えている。

 

市場調査会社のオムディアによると、2021年のOLEDマスクの全体市場の売上高は前年比で10%増の3億5400万ドル(約4000億円)に達する見込みである。この市場は、2022年は34%成長して4億7600万ドル(約5400億円)と予想される。

 

OLEDマスク市場では、ファインメタルマスク(FMM:Fine Metal Mask)の割合が98%と圧倒的である。FMMは、主に中小型OLEDパネルの赤(R)・緑(G)・青(B)などの各発光層と電子ブロック層を蒸着する際に使用する。この市場は、大日本印刷(DNP)と凸版印刷(Toppan)など日本のメーカが主に供給している。サムスンディスプレイが生産する高解像度OLEDパネルのFMMはDNPが独占的に供給している。サムスン電子のフラッグシップのスマートフォンギャラクシーSとノートシリーズや、AppleのOLEDのiPhone用パネルが該当する。

 

FMM市場は2021年に昨年比で10%成長した3億4600万ドル(約3900億円)と予想される。2022年には35%も急増した4億6700万ドル(約5300億円)と予想される。

 

FMM市場が大幅に成長している背景は、中国のパネルメーカの生産能力拡大とライン稼働率の上昇、高解像度の製品需要の拡大である。現在は450PPI(Pixels per inch)以上の高解像度パネルの需要が増えている。サムスン電子が上半期に発売したフラッグシップスマートフォンのギャラクシーS21シリーズの解像度はS21ノーマルタイプが421PPI、S21+は394PPI、S21ウルトラは515PPIである。

 

DNPは、低解像度FMM市場も攻略する見通しである。これまで他のFMMメーカは450PPI以下の低解像度FMM市場をターゲットにして来た。

 

OLEDの共通層の蒸着に主に使用されるオープンメタルマスク(OMM:Open Metal Mask)の市場規模は、2021年は800万ドル(約90億ウォン)、2022年は900万ドル(約100億ウォン)と予想される。成長率は10%程度であるが、市場規模が全体OLEDマスク市場で2%に過ぎない。OMMはリサイクル率が高いために市場が小さい。

 

現在、韓国の産業通商資源部は、FMMの国産化の課題に取り組んでいる。日本のメーカが独占したFMM市場で、韓国メーカのシェアを確保したためである。DNPのようなエッチングによる製造方式ではPoongwon Precision、非エッチング方式ではAPSマテリアルズが2023年までに4ヵ年の開発計画を実行する。2021年初めの開発で中途脱落したエッチング方式のオーラムマテリアルと非エッチング方式のフィルオプティクスはFMMを独自の研究開発中である。ウェーブエレクトロニクスもFMMメーカである。OMMメーカは韓国内にPoongwon Precision、Sewoo Incorplation、Pims(ピムス)などのメーカがある。