ソウル半導体は、赤字にもかかわらず、R&D投資を増やす背景は何か


2023年2月11日 毎日経済

 

ソウル半導体が2022年の第4四半期に営業損失830億ウォンを記録し、第3四半期に続き連続の赤字を出した。売上も2457億ウォンで前年比21.6%減少した。通常、企業は業績低下時に研究開発(R&D)費用を削減するが、ソウル半導体はR&Dに力を入れている。新規事業とされる車載用部門とマイクロLED部門への期待が反映されたものと見られる。

 

IR資料によれば、2022年の第4四半期のソウル半導体のR&D費用は270億ウォンで、2019年の第3四半期以降で最も高い水準だ。好調を極めていた2021年の第4四半期と比較しても21.6%増加した。売上に対するR&Dの割合も11.1%と、従来の7%台から4%以上拡大した。売上は減少したが、R&D費用は増加した結果となった。

 

ソウル半導体は車載用事業とマイクロLED部門の研究開発費が増加した結果だと説明した。ソウル半導体の関係者は、「AM(車載用)部門と将来の成長要因であるマイクロLEDの売上拡大を目指して、有償サンプル製作費を増やし、技術開発費増加につながった」と述べた。有償サンプル製作が増えていることは、顧客との接触が本格化したことを意味する。

 

車載用事業とマイクロLEDは、ソウル半導体が新たな収益源と位置付けた分野である。ソウル半導体のIR資料によれば、昨年の第4四半期の車載用部門の売上は前年同期比で2倍以上増加したとされる。正確な数値は公表されていない。ただし、2021年の第4四半期の車載部門の売上が344億ウォンであることを考慮すると、約700億ウォン前後の売上増を記録したと推測される。ソウル半導体は自動車事業部をドイツに移転した後、欧州市場攻略に力を入れている。」