2023年9月29日  ジャパンディスプレイ プレスリリース

 

～ 蕪湖経済技術開発区と MOU を締結、顧客ニーズに対応し eLEAP 生産能力を 50 倍以上拡大 ～

 

当社は、蕪湖経済技術開発区（中国安徽省蕪湖市、以下「蕪湖開発区」といいます。）との間で、当社が開発した次世代 OLED「eLEAP」を用いた大規模 G6/G8.7 eLEAP 事業（以下「本 eLEAP 事業」といいます。）の立ち上げに関する覚書（以下「本 MOU」といいます。）を締結いたしましたので、以下のとおりお知らせいたします。

 

1． 本 eLEAP 事業立ち上げの背景と目的

当社は、2022 年に、マスクレス蒸着とフォトリソを組み合わせた方式で画素を形成し、輝度・寿命を大幅に高める次世代 OLED「eLEAP」の開発に成功いたしました。当社の「世界初、世界一」独自技術に基づいた新しいグローバルディスプレイ・エコシステムの構築に向けて 2024 年からの千葉県茂原市の G6 工場で量産開始（月産 1.3K シート）を予定しております。

環境優位性やコスト競争力を有するeLEAPが、ディスプレイデバイスに革新的進歩をもたらすものと考えており、膨大な顧客ニーズに対応した大規模な生産能力を早急に確保するために本eLEAP事業を立ち上げることにいたしました。

 

2． 本 MOU の内容

蕪湖開発区は、1993 年に中国国務院の認可により設置された国家級経済技術開発区です。社会・交通・IT インフラが高度に整備され、ビジネス環境及び居住環境ともに優れた「産業と都市の融合発展のニューモデル」ともなっており、日欧米及びアジアの国々から多数の企業が進出しています。今般、当社と蕪湖開発区は、良好な環境が整った蕪湖開発区における本eLEAP事業の立ち上げについて合意いたしました。関係当局等からの許認可を取得した上で 2023 年 12 月末日までに最終契約の締結を目指します。当該契約締結後速やかに eLEAP の事業会社（以下「本 eLEAP 会社」といいます。）を設立する予定です。

 

本 eLEAP 会社は、蕪湖開発区内で G6 工場（月産 10K シート）と G8.7 工場（月産 30K シート、

G8.7のガラス基板面積は G6の倍以上）を建設する予定です。これにより当社の eLEAP生産能力を 50倍以上拡大いたします。G6 工場の量産開始は 2025 年 11 月、G8.7 工場の量産開始は 2026 年 12 月を予定しております。

※本eLEAP会社の名称、代表者、資本金、設立日は、最終契約締結時に決定予定であり、決定し次第開示いたします。また、蕪湖開発区との守秘義務契約により、本 MOU で定められた総投資額と本eLEAP 会社への出資比率、及び蕪湖開発区の詳細は現時点で非開示となりますが、最終契約締結後速やかに開示いたします。当社と蕪湖開発区との資本関係、人的関係、及び取引関係について該当事項はありません。

 

3． 日程

取締役会決議 　　　    2023 年 9 月 29 日

本 MOU 締結 　　　 　2023 年 9 月 29 日

最終契約締結（予定） 2023 年 12 月末日まで

※最終契約締結は、関係当局等からの許認可の取得が前提となります。また、これらの予定日は、手続き上の必要性やその他の事由に応じて、協議・合意のうえ、変更する場合があります。

 

4． 今後の見通し

本 eLEAP 事業の立ち上げが、当社の「世界初、世界一」独自技術に基づいた新しいグローバル

ディスプレイ・エコシステムの構築に向けた極めて重要な飛躍であります。世界中の顧客価値・社会価値の創出及び蕪湖市の経済発展に大きく貢献するとともに、当社のグローバルディスプレイ業界におけるテクノロジーリーダーシップ、持続的成長、及び中長期的な企業価値向上にも大きく寄与するものと考えております。当社の 2024 年 3 月期連結業績に与える影響は精査中であり、判明し次第、速やかにお知らせいたします。