2025年5月31日 ET News
Solus Advanced Materialsは5月28日、テレビ用緑色リン光ホストについて国内顧客からの承認を得て、量産準備に入ったと発表した。
同社は、重水素置換なしで顧客の要求仕様をクリアし、優れた価格競争力を有していると説明した。また、低電圧で電力効率が高く、長寿命の素子を実現したという。
有機EL(OLED)は発光層と補助層に分かれており、発光層は赤・緑・青(RGB)のホスト、ドーパント、プライムで構成される。発光層でホストとドーパントがRGBの光を発し、プライムが発光効率を高める方式で動作する。
リン光は理論上、消費電力が4分の1に過ぎず、OLEDの主要な発光材料とされている。赤色と緑色のリン光材料はすでに商用化されているが、青色はまだ商用化に至っておらず、蛍光材料が使用されている。
同社は、テレビ用途だけでなく、モバイル機器などへの適用拡大のため、複数の顧客と性能テストを進めていると明らかにした。また、将来的には緑色リン光ホスト事業が安定した後、赤色リン光へと事業を拡大する構想だ。