2025年10月20日 — 出典:MICROLED-info
ams OSRAMと共同開発を進めるMeta
MICROLED-infoによると、Meta(旧Facebook)はams OSRAMと共同でMicroLED技術の開発を進めている可能性があるという。報道によれば、MetaのReality Labsは、ams OSRAMの主要なMicroLED研究・生産拠点があるドイツ・レーゲンスブルクにMicroLED研究開発チームを設立した。Metaはこの拠点でエンジニアの採用を積極的に進めており、ams OSRAMから複数のMicroLED専門家や事業担当者がMetaに移籍しているとされる。
この情報はまだ公式には確認されていないものの、MetaはMicroLED技術への強い関心と投資意欲を示している。報道によれば、同社は2020年にPlesseyと契約を結び、Plesseyの全MicroLED製造能力をMetaの製品開発に割り当てる取り決めを行った。かつてはMetaがこのプロジェクトを中止したとの噂もあったが、2025年初めにPlesseyとMetaは共同で、世界で最も明るい赤色MicroLEDディスプレイを開発したと発表している。このディスプレイはARグラス向けに設計されたものだ。
複数のMicroLED供給元と連携か
もしMetaがams OSRAMとの連携を本格化させているとすれば、この動きはPlesseyにとっても大きな意味を持つ可能性がある。Metaは複数のMicroLEDチップ供給企業と同時に協力しているとみられ、その中でams OSRAMとの共同開発は新たな技術的シナジーをもたらすと考えられる。
Metaは2024年9月にMicroLED技術を採用した「Orion」ARヘッドセットを発表しており、この製品向けのMicroLEDはJBDが供給しているとされる。一方、同社の最新のAI対応ARヘッドセット「Ray-Ban Display」では、LCoSディスプレイ技術が採用されている。調査会社TrendForceによると、この採用により2026年までにARディスプレイ市場におけるLCoSのシェアは13%に拡大すると見込まれている。
これに対し、単一パネルによるフルカラーLEDoS技術は、性能やコスト面での大きなブレークスルーが実現するのは2028年以降になる見通しだ。それまでの間、LCoSとMicroLEDという2つのディスプレイ技術の競争は一層激化することが予想される。