2025年6月12日 The Elec
東進セミケムは、ドイツのメルクとスピロバイフルオレン系有機発光ダイオード(OLED)材料の特許ライセンス契約を締結したと12日に発表した。
これは、特許権者である東進セミケム(特許ライセンサー)の特許をメルク(ライセンシー)が使用することを許可する契約だ。東進セミケムはメルクから特許ライセンス料を受け取ることができる。スピロバイフルオレン系OLED材料は、発光層ホストや輸送層などの機能層に活用できる。
東進セミケムは、「グローバルな先進企業であるメルクに特許ライセンスを許可したことは非常に意味がある」とし、「これまで国内のOLED材料メーカーの大部分は、グローバル企業から特許ライセンスを受けて事業を行う事例が多かった」と強調した。
これに先立ち、東進セミケムは別のOLED材料特許で出光興産と特許ライセンス契約を締結している。出光興産はLGディスプレイ、LG化学、SKマテリアルズなどと提携中だ。出光興産は、東進セミケムの特許を適用したOLED材料を生産する予定だ。
東進セミケムは、「その他に、OLEDの発光効率を改善し、外部光信頼性を高めるCPL(Capping Layer)材料を国内外の顧客に納入中だ」と明らかにした。続けて、「CPL材料はサムスン電子のGalaxyと折りたたみ式携帯電話、AppleのiPhoneなどに適用された」とし、「次期モデルに適用する次世代材料も研究している」と述べている。
東進セミケムは、「CPL材料の他に、正孔輸送層(HTL)と次世代青色材料に関する特許ポートフォリオを構築した」とし、「中長期的な事業領域拡大計画もある」と付け加えた。
東進セミケムでOLED事業を統括するユ・ハンソン副社長は、「OLED材料のグローバル先進企業に特許使用権を付与するほど、東進セミケムの技術力が確認された」とし、「OLED材料の事業領域を拡大するため、新規材料開発に注力していく」と述べた。