出典:WitDisplay/2025年10月14日
四川・南充で新たなM-LEDチップ基地が始動
10月13日午前、四川省南充市の新型ディスプレイ産業パークで、惠科(HKC)によるフルカラーM-LED新型ディスプレイチップ基地プロジェクトの着工式が行われた。
同社は、南充市順慶区において総投資額約100億元を投じ、月産100万枚規模のM-LEDチップ製造基地を建設する計画である。プロジェクトは三期に分けて進められ、第一期は月産15万枚を設計能力とし、主な製品はフルカラーM-LEDディスプレイチップとなる。
第一期では、約13.45万平方メートルの標準化工場を新設し、外延成長・チップ製造の主要工場棟のほか、動力供給施設、社員寮、食堂などの付帯設備も整備する。2026年6月の生産開始を目指している。
事業拡大を加速する惠科の戦略
今年5月24日、成都で開催された「南充市(成都)重点産業投資プロモーションおよびアプリケーションシーン発表会」において、順慶区人民政府と惠科股份有限公司は正式に投資契約を締結した。
また、2025年前半には、惠科は3つの主要プロジェクトを同時に進めており、
・四川省綿陽市の「Mini LED一期プロジェクト」
・湖南省長沙市の「Mini LEDバックライト/直視型モジュールおよび完成品プロジェクト」
・広東省東莞市の「フラットディスプレイプロジェクト第二期」
の3件で、総投資額は147.6億元に達している。
惠科の企業概要
惠科股份有限公司(HKC)は2001年に設立された、映像関連の消費電子製品の研究開発・生産・販売を行うハイテク企業である。
同社は、上流ではパネルやチップに関与し、下流では液晶テレビ、液晶モニター、タブレット端末、タッチ一体型端末などを展開している。自社ブランドのディスプレイは中国有数の著名商標として知られ、製品は世界100か国以上に輸出されている。