2025年9月15日/ Semi Display View
2025年9月15日、TCLは「革新なくして発表なし」をテーマに秋季新製品発表会を開催し、次世代のディスプレイ技術「SQD-Mini LED」を世界で初めて披露した。新技術を搭載したフラッグシップモデル「X11L SQD-Mini LEDテレビ」に加え、基準機となるRGB-Mini LEDテレビ「Q10M Ultra」やコストパフォーマンスに優れた「Q9M」も同時に登場。中でも初搭載モデルの「TCL X11L」は、色彩・画質・分割制御・明るさ・音質・デザイン・スマート制御のすべてにおいて“天井”クラスの体験を提供する「真の王者」として位置付けられている。
10年の色域の壁を突破、RGB-Mini LEDを凌駕する全域高色域
SQD-Mini LEDは、従来のRGB-Mini LEDを大きく超えるMini LEDの進化形だ。TCL独自の「スーパー量子ドット(Super Quantum Dot)」と「スーパー蝶翼華曜スクリーン」という2つのコア技術により、業界で初めて100% BT.2020の全域高色域を実現。明るさ・色純度・耐久性いずれにおいてもOLEDを凌ぎ、従来のRGB-Mini LEDが抱えてきた偏色・色混じりといった課題を解決した。
SQD-Mini LEDは、単色・多色のいずれの映像においても発光原理が変わらず、常に安定した高色域を維持できるのが大きな特徴。これによりブルーやグリーンの微妙なグラデーション、夜景のネオン、カラフルな街並みなども自然な光と影の表現で再現可能となり、従来テレビを超えたリアルな映像美を実現した。
分割制御・輝度でも圧倒、最高レベルのMini LED性能
色彩表現だけでなく、輝度や分割制御の面でもSQD-Mini LEDは圧倒的だ。RGB-Mini LEDは3色の発光チップを組み合わせて白色を作る必要があるが、SQD-Mini LEDは1チップで白色光を発することができるため、同じコスト・同じチップ数でも分割数を大幅に増やせる。
さらに輝度効率も高く、RGB-Mini LEDに比べて同条件下でより強い光を放つことが可能。背光分割数が多いほど、また輝度が高いほど、現実の光景を忠実に再現できるため、X11Lは細部表現・立体感・環境耐性すべてにおいて業界最高クラスの性能を示している。
超薄型デザインと音響・AI体験、そして新時代の幕開け
TCL X11Lは、SQD-Mini LED技術により白色光混合が不要になった結果、厚さわずか約2cmという世界最薄クラスのMini LEDテレビを実現。デザインは世界的CMFデザイナーのクリス・レフテリ氏との共同制作で、テクノロジーと人間味を融合したミニマルかつ高級感あふれる仕上がりとなっている。
また、オーディオはハイエンド音響ブランドBang & Olufsenとの協業で設計され、チューニングまで徹底。映像と音の両方で“原音・原画”に迫る臨場感を提供する。AI面では新世代TSR AI光色制御チップや「伏羲AI大モデル」、進化した「Smart Control 3.0」を搭載し、専用インターフェースで高級感ある操作体験を実現している。
価格は98インチが59,999元、85インチが34,999元、75インチが19,999元と、ハイエンド機ながら手の届く設定を打ち出した。
TCLは、単なる技術刷新にとどまらず、色域と光制御の限界を打ち破り、「光」と「色」の両面で新たな時代を切り開こうとしている。X11Lはその象徴として、これまでにない視覚体験を家庭にもたらす“スーパー時代”の幕開けを告げる製品となった。