2025年8月20日 Wit Display
サムスンは、先端半導体の受託製造(ファウンドリ)に続き、人型ロボット「Optimus」にOLEDを供給することになりました。
業界関係者によると、サムスンディスプレイはテスラと合意し、2027年から人型ロボットOptimusの顔部ディスプレイ用にOLEDパネルを供給する予定です。
テスラは2026年に第3世代のOptimusを投入する計画です。現行のOptimusには外部ディスプレイやデジタルフェイスは搭載されていませんが、次世代機では顔部にOLEDスクリーンを採用し、感情表現や情報表示が可能になる見込みです。
また、今回の協業にはサムスン電機も関わり、OLEDディスプレイに加えてカメラモジュールを供給します。これにより、ロボットの視野と認識能力が強化され、より高度な環境把握とナビゲーションが可能になるとされています。
テスラのイーロン・マスクCEOは、2025年に約1万台のOptimusを生産・供給する計画を発表していましたが、現状の開発スケジュールでは今年中の量産は難しいと見られています。Optimusはまだ開発段階であり、実用面での用途も不透明ですが、もしマスク氏の発言通り数万台規模で量産されれば、HBM(高帯域幅メモリ)と同等の新たな需要を創出する可能性があると期待されています。
一方、サムスン電子は以前、テスラと約23兆ウォン(約2.6兆円)規模の契約を締結し、2nmプロセスによる半導体の受託生産を担うことになっています。テキサス州タイラーに建設中の工場で次世代AIチップ「AI6」を製造し、2030年まで供給する計画で、停滞気味だったサムスンのファウンドリ事業に新たな突破口をもたらすと見られています。