ハイセンスと芯瑞達がRGB-Mini LED技術で提携 ― 高性能ディスプレイ実現に向け共同開発を推進


2025年10月17日 行家说Display

 

RGB-Mini LEDの性能を次の段階へ ― 海信と芯瑞達が技術協力を発表

10月16日、「2025年海信グループグローバルサプライチェーンパートナーカンファレンス」において、海信グループ(ハイセンスグループ)と安徽芯瑞達(シンルイダー)は「小HP値RGBモジュールシステム技術ソリューション研究および産業化」に関する共同技術開発プロジェクトの正式な提携を発表した。

 

今回の提携は、RGB-Mini LEDディスプレイ関連技術の中核性能をさらに高め、画質性能を世代的に進化させることを目的としている。両社は技術開発から検証、量産化に至るまでの一貫した開発体制を構築し、高級ディスプレイ分野における再利用可能な開発モデルを確立する方針だ。

 

具体的には、海信視像(Hisense Visual Technology)は、同社が長年培ってきたAI画質チップ「信芯」を基盤に、チップアルゴリズムと多色バックライトとの協調制御ソリューションを開発し、画質調整技術を最適化する。一方、芯瑞達は多チップPOB LEDパッケージ技術の課題解決に注力し、Mini COBプラットフォームでの色混合均一性および高信頼性技術を確立することで、製品の安定量産を実現する見通しである。

 

 

Mini LED量産化とRGB技術進化 ― テレビ市場での採用拡大へ

芯瑞達はこれまでも新型表示材料、モジュール、エンドデバイスの開発を一貫して行ってきた。2025年上半期の業績報告によると、同社は超薄型OD10直下型バックライトモジュール光電システム、LEDドライバ一体型の全倒装COB Mini LEDバックライトシステム、同じくPOB Mini LEDバックライトシステムなどの新製品を次々と開発している。

 

一方、海信視像はテレビ分野で知られる大手ブランドであり、今年9月に開催された秋季新製品発表会で「RGB-Mini LEDバックライト+光色同調制御」技術を発表した。この新技術では、従来の単結晶構造から多結晶構造へと進化したRGB-Mini LEDチップを採用し、RGB単一LEDの発光輝度を最大120%向上させている。

 

現在、海信はUXシリーズ、U7S Proシリーズ、E8S Proシリーズの3機種でRGB-Mini LEDテレビを市場投入している。また、2026年には55インチから100インチまでをカバーするU9シリーズを展開する計画で、複数サイズでのラインアップ拡充によりRGB-Mini LED技術の普及を加速させる方針だ。

 

Mini LEDバックライト技術はすでに安定的な成長段階に入り、テレビ分野では差別化技術から標準仕様へと移行しつつある。特にここ2年でRGB Mini LED技術は大きく進歩しており、海信、TCL、サムスン、ソニーなどの主要ブランドが相次いでRGB-Mini LED採用モデルを発表。コスト最適化と量産能力の向上に向けた競争が一層活発化している。