ポルシェ、42インチ曲面有機ELディスプレイを採用した新型カイエンEVを年末発売へ


2025年10月1日 WitDisplay

 

デジタル高級SUVの新基準を打ち立てるカイエンEV

ポルシェが発表した新型「カイエン・エレクトリック(Cayenne Electric)」は、デジタル時代の高級SUVとして新たな基準を提示している。外観だけでなく、車内におけるデジタル体験の革新が大きな特徴だ。

 

海外メディアの9月30日付報道によると、このモデルの中心的要素は、ポルシェ史上最大サイズとなる42インチ曲面有機ELディスプレイを採用した「フローディスプレイ(Flow Display)」にある。

 

この大型ディスプレイは、14.25インチのデジタルメーター、12.3インチのインフォテインメントシステム、14.9インチの助手席ディスプレイから構成されており、車内全体を包み込むような一体的デザインを実現している。さらに、拡張現実(AR)機能を備えた87インチのヘッドアップディスプレイ(HUD)も搭載。ナビゲーション情報や走行レーン案内をフロントガラスに直接投影し、ドライバーと車との一体感を高める仕組みだ。

 

 

「心情モード」やAI音声で体験をパーソナライズ

新型カイエンEVには、運転環境をより快適にするための「ムードモード」機能が導入されている。照明、温度、音響、さらには座席設定までを統合的に調整することで、乗員の気分や状況に合わせた最適なドライビング空間を演出する。

 

また、表面加熱機能により、座席やアームレスト、ドアハンドルなどが温かく保たれ、冬季の快適性を向上。AI音声アシスタントも搭載されており、音楽やストリーミング、ゲームといったデジタルエンターテインメントの操作も音声で直感的に行えるようになっている。

 

インテリアのカスタマイズ性も大幅に強化された。13種類のカラーコンビネーション、4種類のパッケージ、5種類の装飾オプションが用意されており、さらに「Porsche Exclusive Manufaktur」プログラムを通じて、完全なワンオフ仕様のオーダーメイドも可能となっている。

 

年末に正式発売予定

新型カイエンEVは、ポルシェが掲げる「デジタルラグジュアリー」の理念を具現化したモデルであり、その象徴が曲面有機ELによる先進的な表示デザインだ。正式な市場投入は2025年末を予定しており、プレミアムEV市場におけるポルシェの存在感をさらに強固なものとする見込みである。