2025年8月5日 財訊
中国電子工程設計院(以下:中国電子院)はこのほど、京東方(BOE)材料科技有限公司が山東省煙台市に設立する「高端ディスプレイ材料研究院」プロジェクトの全プロセス設計業務を正式に受託した。
本プロジェクトは、京東方が既に保有するリソースと技術力を活用し、先端材料の研究開発拠点として構築される。狙いは、最先端材料技術のブレークスルーの実現、精密化学技術能力の構築にあり、新材料開発、戦略的重要性の高い材料の技術課題克服、先端技術研究、人材の育成・集積などを主な任務としている。将来的には、「光電ディスプレイ材料」「新エネルギー材料」「半導体材料」を統合的に扱うハイエンド素材の研究開発・製造・販売の中枢拠点となる見込みだ。
中国電子院は、「複数部門の連携」体制を構築し、設計段階から一貫した技術サービスを実施。京東方の企業文化や研究目標を設計に反映し、ハイエンドディスプレイ材料の研究開発プラットフォームに適した一体型ソリューションを形成した。これにより、ペロブスカイト(鉛ハライド鉱)技術と建築の深い融合、およびグリーン・低炭素・省エネの目標を同時に実現し、施主から高く評価されている。
本プロジェクトは、中国電子院が「京東方技術イノベーションセンター」の全過程サービスを提供したことに続く、京東方向けの研究開発施設としての新たなランドマーク建築となる。今後は、京東方の技術革新の発信拠点、そして特許技術の集積地としての役割が期待されている。