2025年10月17日 WitDisplay
世界初の精密金属マスクレス技術を搭載した有機ELラインが上棟
10月17日午前、世界初となる精密金属マスクレス技術を採用した次世代AMOLED(有機EL)生産ライン――合肥国顕(Hefei Guoxian)第8.6世代AMOLED生産ラインプロジェクトの土木工事B区画が上棟した。これにより、生産工場エリアの全面上棟が完了し、今後の先端製造装置の設置および量産稼働に向けた確固たる基盤が整った。
本プロジェクトは新駅ハイテク区の魏武路と祥和路の交差点付近に位置し、総敷地面積は約70万平方メートル、総投資額は550億元(約1.1兆円)にのぼる。建設と運営は合肥国顕が担い、これは安徽省の新型ディスプレイ産業史上、単体として最大の投資プロジェクトとなる。
Visionoxと合肥国顕が協力、月産3.2万枚の生産能力を計画
B区画の土木工事は上海宝冶が請け負い、総建築面積は約43万平方メートル。パネルスクリーン製造棟、総合動力ステーション、廃水処理施設など、OLEDパネル生産の安定性を左右する主要インフラが含まれている。大規模な建設規模、高難度の施工、複数作業の同時進行といった課題を克服し、予定より1か月早くスクリーン製造棟の上棟を達成した。
技術面では、Visionox(维信诺)と合肥国顕が緊密に協力し、月産3.2万枚のガラス基板(2290mm×2620mm)を処理できる設計能力を有する。この新ラインでは、タブレット、ノートPC、車載用、モニターなどの多様なサイズのAMOLEDパネルが生産可能となる見込みだ。
プロジェクトの着工以来、新駅ハイテク区はプロジェクト全工期を通じた支援体制を最適化し、要素供給を強化。建設の過程で発生する問題を迅速に調整・解決し、各工程の効率的な連携を促進してきた。特に今年8月11日には、延べ面積約80万平方メートルの主工場棟がわずか168日で上棟を達成し、同規模クラスの工場として世界最速の建設記録を更新した。