2020年の小型有機ELディスプレイの出荷量は3.4%増加、売上高は2.8%減少


2021/03/26 UBIリサーチ

 

新型コロナとHuaweiの米国制裁はスマートフォン用OLED市場にマイナス影響を与えたが、Appleのiphone12の販売好調がスマートフォン用OLED市場にプラスに作用した。

 

サムスンディスプレーは2020年にApple向けラインのY-OCTA改造を完了し、LTPO TFTは30Kになった。 2021年上半期までにApple向けラインのLTPSラインをLTPO TFTラインに転換する予定である。

 

2020年にサムスン電子から発売したGalaxy Z Fold(2月発売)とGalaxy Z Fold2(9月発売)はどちらもインフォルディング方式で、UTG(ultra thin glass)を使用した。 Galaxy Z Fold2はLTP OTFT技術を適用した製品である。

 

BOEは2020年12月末にAppleのiPhone12用のパネル供給の最終承認を取得した。BOEの新規ラインであるB12にはApple向けモジュールラインの設備搬入が2020年12月から開始され、2021年11月の量産を目指している。

 

UBIリサーチが発刊した2021年小型OLED Display年間レポートによると、2020年の小型OLED出荷量は2019年に比べて3.4%増加したが、売上高は2.8%減少した。 出荷量の増加はウォッチ用OLED増加が理由で、売上高の減少はスマートフォン用OLED減少が起因した。

 

 

 

2020年スマートフォン用OLED売上高の総額は267億ドルで、そのうちサムスンディスプレイが210億ドルで78.8%を占めた。サムスンディスプレイは2019年には253万ドルで91.7%を占めたが。LGディスプレイは売上高が28億ドルでシェアは10.5%である。

 

UBIリサーチが発刊した2021年小型OLED Display年間レポートは、日本では分析工房が販売している。