反射型waveguidesが拡張現実の世界を改善する


3月23日 Electro Optics

 

SPIE ARで | VR | VR | にて、反射型waveguides(導波路)が消費者向け製品に採用される段階であることを認識できた。

 

2018年に、Carl Zeissが、仮想要素(virtual elements)を現実世界で見せることができる未来的な拡張現実 (AR) メガネについて説明した。仮想のクジラが体育館の床を突破したとき、私たちは畏敬の念を抱いた。

 

このビデオは、将来の AR 技術の可能性を明確に示すと同時に、そのような現実を実現する前に必要なイノベーションの広範なリストも明らかにした。メガネは、聴衆全員が同じシーンをはっきりと見ることができるように、広い視野、高コントラスト、高解像度を提供する必要がある。仮想要素は、実際のオブジェクトとその背後の日光を遮るような明るさで提示する必要もある。

 

メガネ自体は、コンパクトで邪魔にならないことに加えて、バッテリー寿命が長く、リアルタイムのデータ転送を使用して近くにある他のデバイスと通信し、各観客が同じシーンを別の確度の場所から見ることができるようにする必要がある。 

 

当時、Carl Zeiss は、このような高度で目立たない AR メガネの製造はまだ実現できておらず、その開発は、フォトニクスの革新だけでなく、計算能力とデータ通信速度が必要だと述べた。 

 

しかし、今年にサンフランシスコで Photonics West と一緒に開催された SPIE AR | VR | VR |  MR で、展示されたあるAR メガネは、完成品では無いが、5 年前に指摘されたフォトニクスの課題の多くが現在は解決されていることを示した。 

 

Lumus の反射型waveguidesを搭載したスマートグラス
Lumus の反射型waveguidesを搭載したスマートグラス

 

このAR メガネは、最近にラスベガスで開催された CES で新しい「Z-Lens」2D waveguidesアーキテクチャを開発したイスラエルの反射型waveguidesメーカーである Lumus によって製造された。新しいアーキテクチャは、前世代の「Maximus」よりも 50% 小型化された光学エンジンを備えており、シームレスな Rx (prescription) 統合を備えた小型軽量の AR メガネの開発を可能にした。2k x 2k の解像度と均一で、鮮やかな色を 50 度の視野にわたって (80 度まで開発予定)、屋外対応の 3,000 ニット/ワットの明るさで提供できる。これは、細かな画像や白いページ内の文字 (8 ポイントのフォント サイズまで) が、白昼でもはっきりと見えることを意味する。 

 

 

このスマートグラスを装着すると、カラフルでバーチャルなスチームパンク風の飛行船(steampunk-esque airship)が視界に浮かんでいた。飛行船は信じられないほどの解像度で表示され、窓の内側を見て、キャビンと内容物を見ることができた。さらに、飛行船は、私たちが立っていた明るい展示ホールの背後にあるすべてのものを覆い隠した。これは、Lumus が「光漏れ」を防ぐことに成功したことを意味する。

 

このスマートグラスは、Lumus のwaveguides技術を実証するためだけに設計されていた。したがって、現在の AR テクノロジのコンピューティング パワー、データ送信、または光学センサーと SLAM アルゴリズムを使用して、現実世界の環境に関連する仮想要素を配置するレベルのデモンストレーションでは無かった。ただし、デモンストレーターは、「コンパクトで未来的な AR システムを実現する上で、光学系はもはやボトルネックにはならない」ことを示した。また、完全な光学スタック (waveguides、プロジェクター、マイクロディスプレイなど) がサングラスのフットプリント内に収まるようになった。

 

ただし、現在、デモンストレーターを外部電源と画像を生成するラップトップに接続するにはワイヤが必要である。したがって、スマートグラスを開発する OEM は、消費者に適したソリューションを実現するために、Lumus の技術を追加のコンポーネント (電源、3D センサー、加速度計、組み込みプロセッサ、無線データ通信技術) と同じフットプリントに統合する必要がある。

 

 

今後に、Lumus はデモンストレーターのサイズをさらに縮小できる。たとえば、同社が現在使用しているマイクロディスプレイは、市販の液晶オン シリコン (LCoS) 技術に基づいている。これをカスタム LCoS ディスプレイに切り替えることで、同社はデモンストレーターのフットプリントをさらに 20% 削減できるが、これには設計に約 200 万ドルの費用がかかる。さらなる代替戦略はマイクロLEDを使用することであるが、この技術はまだ完成度が不十分である。マイクロLEDが適切な成熟度に達したら、現在のフォームファクターに比べて、さらに小さくすることができる。

 

反射 vs 回折 

 

ARデバイス向けに現在検討されているwaveguides技術は、反射型と回折型の2つに分かれる。多くの企業は回折型を採用しているが、Lumus は反射型を採用している。回折waveguidesは、回折格子 (ホログラムとも呼ばれる) を介してwaveguidesの内外に光を結合しますが、反射型waveguidesは代わりに、め込まれた小型の部分反射ミラーを使用する。Lumus は後者の技術を好んでいる。この理由は、均一な色の画像全体で高輝度を維持しながら、サイズがよりコンパクトであり、より広い視野を伝送できるためである。反射型waveguidesのもう 1 つの重要な利点は、将来の AR グラスのバッテリー寿命を延ばすのに役立つ効率上の利点を提供できることである。

 

Lumusの反射型wavegui技術は、50 度の視野にわたって優れた効率、均一な明るさと色を提供する (Lumus)
Lumusの反射型wavegui技術は、50 度の視野にわたって優れた効率、均一な明るさと色を提供する (Lumus)

 

回折技術は最終的にwaveguidesの 5 倍から 10 倍の電力を消費する。これは、光が回折導波路を通過しなければならないより複雑な経路によるものであり、色を絶えず分解して再構築するために複数の導波路が必要なためである。Lumusの技術はシステム全体で色を完全に反映している。これがバッテリーの寿命にどのように影響するかという点では、回折導波路を使用する特定のシステムは、画像を表示するために必要な高輝度のために、日光の下でほんの数分しか動作しないと聞いている。 同じ条件下で、Lumusのウェーブガイドを使用したシステムは、連続使用で数時間持続した。

 

ガラス メーカーの Schott は、Lumus の製造パートナーになるために、すでに数千万ドルを設備に投資している。世界最大のオリジナル デザイン メーカーの 1 つであり、Apple Watch と Macbook Pro を製造している Quanta Computer も、製造パートナーになるためにかなりのリソースを投資している。Lumus の完全な光学スタックを製造するために台北に生産ラインを設置し、Schott は特に 2D 導波路を製造するためにマレーシアのペナンに生産ラインを 1 つを設置した。