Solus Advanced Materialsは、OLED材料部門を売却し、新エネルギー車向けのバッテリーホイル事業に注力する計画


2025年5月12日 CINNO Research

 

韓国メディア ChosunBiz は、サムスンのサプライチェーン企業である Solus Advanced Materials が、事業構造の再編と主力であるバッテリー用箔・銅箔事業への集中を目的として、有機発光ダイオード(OLED)材料部門の売却を検討していると伝えた。

Solus Advanced Materials は現在、バッテリー用箔、銅箔、OLED の三大事業を展開している。昨年の同社の総売上高は5709億ウォン(現在の為替レートで約29.55億元人民元)に達し、そのうちバッテリー用箔の売上が2484億ウォン(約12.86億元)で全体の43.51%を占めた。銅箔は1963億ウォン(約10.16億元)で34.38%、OLEDは1172億ウォン(約6.07億元)で20.53%を占めている。

昨年、Solus Advanced Materials は OLED 事業を先端材料部門から分離し、独立した組織として設立し、商業報告書でも OLED 関連の売上を個別に記録する措置を取った。業界関係者の分析によれば、これらの動きは売却に向けた準備と見られ、事業価値を明確化する狙いがあるとされる。

 

また、アナリストらは、OLED 部門を売却する背景には、同社が今後高い成長が期待されるバッテリー用箔分野に生産資源を集中させたい意向があると指摘している。このバッテリー用箔は主に新エネルギー車(NEV)に使用されている。さらに、韓国のディスプレイメーカーによる投資の遅れや市場競争の激化により、同社の OLED 材料市場での地位が低下しており、OLED 部門売却の可能性が一層高まっている。