Corning、ディスプレイと自動車ユニットが第1四半期決算後の成長を牽引


2025年4月28日 Display Daily

 

コーニングは、2024年残りの期間において、ディスプレイ技術部門と環境技術部門が成長の主要な原動力になると見込んでいる。これは、同社が第1四半期の決算説明会で明らかにした内容である。特殊ガラスおよびセラミックのメーカーであるコーニングは、第1四半期に32億6,000万ドルの売上を記録し、顧客による在庫調整が続く中でもガイダンスの上限に到達させた。さらに、売上総利益率を前年比で1.6%改善し、36.8%としたほか、フリーキャッシュフローも3億ドル増加させた。

 

会長兼CEOのウェンデル・ウィークスはアナリストとの通話で、「第1四半期が今年の中で最も低い四半期になると引き続き見ている」と述べた。

 

ディスプレイ技術部門は、第1四半期に8億7,200万ドルの売上(前年比14%増)と2億100万ドルの純利益(前年比26%増)を記録し、パネルメーカーが生産を増やすことにより、第2四半期にはさらに強い業績を見込んでいる。

 

Source: Corning
Source: Corning

 

ウィークス氏は、「パネルメーカーは第1四半期の終盤に稼働率を引き上げ、年央の販促活動によって小売需要が増加すると見込まれることから、この高い稼働率は第2四半期にも継続すると予想している」と述べた。

 

同社はテレビ画面の大型化が進んでいることにも注目しており、「第1四半期における85インチテレビの販売台数は前年比で50%以上増加した」と指摘した。2024年については、テレビの出荷台数は横ばいで推移すると見込んでいるが、画面サイズの拡大とPC市場の回復により、小売ベースでのガラス出荷量は2023年比で中程度の一桁台の成長を遂げると予測している。

 

自動車分野においては、コーニングは新たな米国環境保護庁(EPA)の排ガス基準により、2027年モデルから米国のガソリン車にガソリン微粒子フィルター(GPF)の搭載が義務化されることから、大きな商機が生まれると見ている。GPF技術の発明者かつ市場リーダーであるコーニングは、この動きによって「米国の内燃機関車1台あたりの環境技術関連の売上機会が2〜3倍に拡大する」と見込んでいる。