LGディスプレイ、車両用OLEDディスプレイと透明OLEDディスプレイで成長を持続


2023/04/17 UBIリサーチ

 

2023 OLED KOREA CONFERENCEでのサムスンディスプレイの基調講演の概要。

 

車両用ディスプレイ技術にはa-SiとLTPSのLCD、OLEDの3つの核心技術がある。 車両用ディスプレイ市場でOLEDは急激な成長で2030年までに30%のシェアを占めるものと予想され、主流ディスプレイはLTPS LCDが占める見通しだ。 一方、a-Si LCD市場は引き続き縮小するものとみられる。

 

LGディスプレイは、車両用OLED市場でシェア70%を占めるトップメーカーである。 LGディスプレイは2019年に初めて車両用OLEDディスプレイを発表した後、急速に成長している。 LGディスプレイは車両用OLED事業の収益性の面で2019年から2022年まで300%成長し、現在多数のグローバル企業と10社以上のプロジェクトを進めている。

 

 国内外のディスプレイメーカーが自動車用OLED顧客を探しており、LGディスプレイもこれを認知し、ライバル会社の脅威に打ち勝つために努力している。 LGディスプレイの車両用OLEDディスプレイにおける差別点はタンデム構造だ。 LGディスプレイは市場の要求事項を満たすために固有の技術で車両用タンデムOLEDを開発し、持続的に開発を進めている。

 

LGディスプレーは現在、全世界で唯一の透明OLEDを量産するメーカーだ。 LGディスプレイは2019年に初めて40%透明度の55インチ透明OLED量産を開始した。

 

透明OLEDには3つの特性がある。 一つ目は「シースルー」で画面が消えればガラスのように透明なディスプレイで空間の開放感を与えることができる。2番目は「シームレス」で、透明OLEDは周辺を問わず既存のインテリアと調和する。 3つ目は「エコ フレンドリー」で、現在屋外ディスプレイに使われているLCDディスプレイに比べて低い電力消費と発熱で環境にやさしい。

 

透明OLEDは既存のディスプレイに代わるだけでなく、新しい空間と価値を創出する。 透明OLEDはどこでも使用できるが、特に職場と小売、文化&エンターテインメント、モビリティ、ホームの5業種で大きな変化をもたらすものとみられる。

 

透明ディスプレイは既存のディスプレイが使われていない空間で潜在的な需要のある新しいディスプレイ市場を開拓することができる。 透明OLEDは新しいカテゴリーのディスプレイと最適化されたコンテンツ、ソフトウェア市場のための新しい発展の機会になりうる。

 

LGディスプレイの車両用OLEDディスプレイのタンデム構造の進化
LGディスプレイの車両用OLEDディスプレイのタンデム構造の進化