記事日付:2025年12月15日
出典:9to5Mac(併せてReuters、Business Insider)
2026年発表見込みの「Apple Glasses」、AI重視で登場
スマートウェアラブルの次世代像を巡り主要テック企業の競争が激化する中、長らく噂されてきたアップルのスマートグラスが現実味を帯びてきた。9to5Macが関係者情報として伝えたところによると、アップルは「Apple Glasses」を2026年に発表する見通しで、実際の出荷開始は2027年になる可能性があるという。搭載機能としては、内蔵カメラ、Apple Intelligence関連機能、Siriによる音声操作などが想定されている。
今回のApple Glassesは、拡張現実(AR)機能を備えないAI特化型デバイスとして開発が進められているとされる。背景には、AIブームの広がりに加え、MetaがRay-Banブランドで展開するスマートグラスが一定の成功を収めていることがある。初期モデルはディスプレイ非搭載となる見込みであり、アップルは並行して、ディスプレイを備えた上位モデルの開発も進めていると報じられている。
Apple Watch向けS系チップ採用、Siriが体験の中核に
9to5Macによれば、Apple GlassesにはApple Watch向けのS系チップが採用される可能性が高い。このチップは高い電力効率を特徴とし、複数のカメラを制御することで、iPhoneの「ビジュアル・インテリジェンス」に近い視覚認識機能を実現するとみられている。また、刷新されたSiriがApple Glasses体験の中心的役割を担う点も強調されている。加えて、処理負荷の一部はペアリングされたiPhone側にオフロードされる見通しで、Apple Watchと同様に、Apple GlassesはiPhoneのアクセサリー的な位置付けになるとされる。
AIスマートグラス競争激化、Metaは価格戦略を見直し
AIスマートグラス市場は今後さらに競争が激しくなる見込みだ。Reutersによると、現在はRay-Ban MetaグラスがAIアイウェア分野で先行しているものの、競合製品の登場により先行者優位は徐々に薄れる可能性がある。実際、アリババは11月に中国市場でAI搭載の「Quark」グラスを発表した。中国はRay-Ban Metaが展開されていない数少ない市場の一つであり、同社にとって重要な実験場となっている。さらに、GoogleもWarby Parkerおよび高級ブランドグループのKeringと提携し、独自のスマートグラスを開発中で、初製品は2026年に登場するとReutersは伝えている。
一方、Metaに関しては、Business Insiderが確認した社内メモによれば、仮想現実(VR)デバイスの価格戦略を見直す動きがあるという。今後の製品はより高価格帯に設定され、ハードウェアの投入サイクルも緩やかにする可能性が示唆されている。現在、同社の主力VRヘッドセット「Meta Quest 3」は499.99ドル、エントリーモデルは299.99ドルで販売されている。この背景には、新型複合現実(MR)グラス「Phoenix」(開発コード名)の発売延期がある。Business Insiderによれば、当初2026年後半とされていた発売時期は、2027年前半へと後ろ倒しされたとされ、スマートウェアラブル分野における各社の戦略調整が続いていることが浮き彫りになっている。