トービス、車載ディスプレイ事業を分離へ…新会社「ネオビュー」7月発足


発行日:2026年6月2日

出典:The Elec(韓国)

 

韓国のトービス(Tovis)が車載電装用ディスプレイ事業部門の人的分割を正式に決定した。事業ごとに独立した経営体制を構築し、カジノおよび産業用モニター事業と車載電装ディスプレイ事業それぞれの競争力を強化する狙いである。

 

車載ディスプレイ事業を分社化、新会社ネオビュー設立

トービスは6月2日に開催された臨時株主総会において、車載電装ディスプレイ事業部門の人的分割案が原案通り可決されたと公表した。分割後は、存続会社であるトービスがカジノおよび産業用モニター事業に集中し、新設会社であるネオビューが車載電装ディスプレイ事業を専担する体制となる。分割期日は2026年7月1日であり、変更上場および再上場の予定日は7月20日とされている。

 

カジノ・産業用モニター事業は成長市場を背景に拡大

トービスが引き続き担うカジノ向けディスプレイ事業は、すでに世界の主要カジノ企業4社を顧客として確保している。市場成長の要因としては、日本・大阪の統合型リゾート(IR)開発プロジェクトや、アラブ首長国連邦(UAE)、東南アジアにおける新規カジノ投資の拡大が挙げられる。また、ゲーミング機器のデジタル化や高性能化の進展も、カジノ用ディスプレイ需要の増加を後押しすると見られている。

 

トービスが車載電装ディスプレイ事業部門の人的分割を確定した〈写真:The Elec提供〉
トービスが車載電装ディスプレイ事業部門の人的分割を確定した〈写真:The Elec提供〉

 

車載ディスプレイはSDV化と高性能化が成長ドライバー

新会社ネオビューが担当する車載電装ディスプレイ事業は、ソフトウェア・ディファインド・ビークル(SDV)への移行と車内ディスプレイ搭載の拡大を背景に成長が期待されている。車載デジタルクラスター、センターコンソールディスプレイ(CID)、助手席ディスプレイなど、高性能製品の需要が増加しているためである。

 

同社は、主要自動車メーカー向けプロジェクトおよびグローバル電気自動車プラットフォーム向けの供給を拡大しており、今後の業績成長が期待されると説明している。

 

業績は増収増益、分社化で競争力強化へ

トービスは2026年第1四半期において、売上高1697億ウォン、営業利益155億ウォンを記録した。これは前年同期比でそれぞれ10.4%、28.6%の増加となる。事業別売上では、産業用モニター部門が673億ウォン、車載電装ディスプレイ部門が955億ウォンを占めた。

 

同社関係者は、今回の人的分割について、トービスとネオビューがそれぞれの事業領域に集中し競争力を高める転換点になると強調した。その上で、両社が各分野での専門性を基盤に成長を継続できるよう、経営資源を集中していく方針を示した。