サムスンディスプレイ、折り目の見えない有機ELを公開、折り畳みスマートフォンの課題である折痕と耐久性を根本改善


記事日付:2026年1月6日

出典:WitDisplay

 

CES 2026を前に「無折痕」折り畳み有機ELを発表

サムスンディスプレイは、折り畳みスマートフォンで長年課題とされてきた画面の折痕と耐久性の問題を解決することを目的とした、将来技術を公開した。

 

現地時間1月5日、米国ラスベガスで開催される世界最大級の情報技術・民生電子展示会であるCES 2026の開幕前日に、サムスンディスプレイは「無折痕」折り畳み有機ELパネルを発表した。このパネルは、画面上に折り目がまったく見えない点が最大の特徴である。展示会場で公開された実機では、肉眼で確認できる折痕は一切見られなかった。一方で、従来世代の折り畳みパネルでは、中央部に明確な折り目が存在しており、その違いは一目瞭然であった。

 

 

折痕深度を約20%低減、視認性と操作感を向上

サムスンディスプレイによると、新世代の折り畳み有機ELパネルは、2025年モデルと比較して折痕の深さを約20%低減している。折り込み部分が浅くなることで、画面全体の視認性が向上し、映像体験の質が大きく改善されるという。

 

また、画面表面の触感も安定性が高まり、指で操作した際に引っ掛かりを感じたり、指が滑って操作しづらくなったりする現象が大幅に軽減された。これにより、折り畳みディスプレイ特有の操作上の違和感が解消され、一般的なフラットディスプレイに近い使用感が実現されたとしている。

 

衝撃試験で実証された高い耐久性とAI有機EL応用

耐久性の面でも大きな進展が示された。衝撃試験では、鋼球を30センチ以上の高さから自由落下させるテストが行われたが、競合他社の折り畳みディスプレイは1回の落下で破損したのに対し、サムスンディスプレイの製品は複数回の落下後も正常に動作した。

 

さらに、機械アームがバスケットボールを強く投げつける試験では、18枚の折り畳みディスプレイで構成されたバックボードが使用されたが、こちらも損傷は一切確認されなかった。

 

このほかサムスンディスプレイは、有機ELの応用例として「AI OLED Bot」も公開した。この小型ロボットの前面には13.4インチの有機ELディスプレイが搭載されており、指定された空間内を自由に移動しながら、人工知能を活用してユーザーと対話することができる。直感的で応答性の高い操作性を目指したデバイスだという。

 

加えて、13.4インチの円形有機ELを搭載した「AIスマートミラー」も披露された。この製品では前面カメラを用いて肌の状態や発熱の有無を確認でき、美容や健康管理に関するアドバイスを提供する。また、1.3インチの円形有機ELを備えた「AIイヤホンケース」も公開され、スマートフォンなどの別端末を取り出さなくても、音楽再生や各種設定操作が可能となっている。