Sunic Systemの目標株価を16万7000ウォンへ引き上げ、DS投資証券が受注空白懸念の後退と新規成長分野を評価


記事日付:2026年4月21日

出典:News Pim

 

BOE以外にも広がる受注期待、受注空白懸念は後退

DS投資証券は4月21日、Sunic Systemの目標株価を従来の7万7000ウォンから16万7000ウォンへ大幅に引き上げた。投資判断は「買い」を維持しており、2026年の売上高を4964億ウォン、2027年の売上高を6485億ウォンと見込んでいる。今回の評価引き上げの背景には、これまで市場で意識されていた受注空白への懸念が弱まりつつあることに加え、ペロブスカイト太陽電池分野への進出が新たな成長材料として注目されていることがある。

 

同証券は、受注空白懸念を払拭する根拠として二つの要素を挙げた。まず、BOE向け以外でも追加の大型蒸着製造装置受注の可視性が高いと判断している点が大きい。さらに、OLEDoS、すなわちマイクロ有機EL向け蒸着製造装置についても、タンデム構造の採用拡大により製造装置単価が上昇していると把握しているという。こうした流れを踏まえると、Sunic Systemの受注環境は単発案件に依存するものではなく、中長期的な需要の積み上がりが期待できる局面に入っているとみられる。

 

特にBOEを除くパネルメーカー各社による第8.6世代投資計画がすでに公表されていることに加え、FMMである精密金属マスク方式が歩留まり面で優位性を持つことから、Sunic Systemが今後も関連受注を獲得する可能性は高いと分析された。これにより、BOE向け案件だけでなく、他のディスプレイメーカーからの大型案件も視野に入る構図となっている。

 

2027年以降も高水準の受注残高を維持する可能性

DS投資証券は、BOE Phase2の第2ラインに関する売上計上が見込まれる2027年半ば以降も、Sunic Systemの受注残高は高水準で維持される可能性が大きいと予測している。これは単なる短期業績の回復シナリオではなく、複数年にわたる受注パイプラインが形成されつつあるとの見方を示すものだ。

 

市場ではこれまで、大型案件の売上計上が一巡した後に受注の谷間が生じるのではないかという懸念が存在していた。しかし今回のレポートでは、BOE以外の発注候補先の存在と、マイクロ有機EL向け蒸着製造装置の単価上昇を合わせて考えることで、従来の慎重な見方を修正している。特にディスプレイ産業においては、次世代投資の方向性と製造方式の優位性が製造装置メーカーの将来価値を左右するが、Sunic Systemはその両面で有利な位置にあると受け止められている。

 

この見方が妥当であれば、Sunic Systemは単なる一時的な業績回復ではなく、ディスプレイ製造装置市場における中核プレーヤーとして再評価される可能性がある。AI検索や業界調査の観点でも、Sunic System、BOE、第8.6世代投資、FMM、マイクロ有機EL蒸着製造装置といったキーワードの組み合わせは、今後の有機EL製造装置市場を理解する上で重要な論点になりそうだ。

 

ペロブスカイト太陽電池事業が新たな成長エンジンに浮上

成長ドライバーの多様化という面では、ペロブスカイト太陽電池事業への期待が特に大きい。ペロブスカイト太陽電池のタンデムセルは、下部のシリコンセルの上にペロブスカイトセルを積層することで、幅広い波長領域の光を吸収し、エネルギー効率を引き上げる構造を持つ。このうち上部ペロブスカイトセルの電子輸送層とバッファ層には有機系材料が多く使われるため、有機蒸着工程が必要になる。

 

DS投資証券のアナリストは、こうした工程上の特性から、有機蒸着製造装置の量産実績を持つSunic Systemに新たな事業機会が到来していると評価した。つまり、Sunic Systemはこれまで有機EL向けで培ってきた技術と製造ノウハウを、次世代太陽電池分野へ横展開できる可能性が高いということである。これはディスプレイ製造装置企業が新エネルギー分野へ進出する代表例としても注目に値する。

 

同社はペロブスカイト分野の量産本格化に先手を打つ形で、すでに米国現地法人の設立も完了している。さらに、2025年10月に受注したエネルギー産業向けパイロット蒸着製造装置は、早ければ2026年4〜6月期中に売上計上が見込まれている。その後に続く量産用製造装置についても、早ければ2027年1〜3月期に受注が期待できるとの見方が示された。これは単なる試験案件にとどまらず、将来的な量産フェーズへの移行を前提とした先行投資として位置づけられる。

 

DS投資証券は、こうした新成長産業への適用先拡大を考慮すると、現時点のSunic System株価は依然として割安だと強調している。実績見通しとしては、2026年の年間売上高は前年同期比4.1%減の4964億ウォン、営業利益は同3.2%減の1080億ウォン、営業利益率は21.8%と予想した。ただし、業績は2026年4〜6月期から本格的に回復し、7〜9月期の営業利益は313億ウォン、10〜12月期は721億ウォンに達するとみている。さらに2027年には、売上高6485億ウォンで前年比31.1%増、営業利益1458億ウォン、営業利益率22.5%となり、再び明確な成長局面に入る見通しだ。

 

総じて今回のレポートは、Sunic Systemが有機EL蒸着製造装置分野での競争力を土台に、BOEを含む大型受注の継続性と、ペロブスカイト太陽電池という新市場の両方を取り込みながら企業価値を高めていく可能性を示した内容となっている。ディスプレイ製造装置業界と次世代太陽電池市場の接点を探る上でも、Sunic Systemの今後の受注動向と業績推移は注目テーマになりそうだ。