ラオンテック、メタ・グーグル主導「ARアライアンス」に加盟


2026年2月10日 / 出典:韓国メディア、ラオンテック

 

次世代レーザーARディスプレイ技術を議論するLDARワーキンググループに参加

マイクロディスプレイソリューション専門企業である韓国のラオンテック(Raontech)が、次世代レーザー光源ベースの拡張現実(AR)ディスプレイ技術を扱う「LDAR(Laser Diode-based AR Display)」ワーキンググループに参加する。

 

同社は10日、グローバルAIスマートグラス向けハードウェア協議体である「ARアライアンス」に加盟したと発表した。ARアライアンスは、Meta Platforms、Google、Qualcommなど世界的ビッグテック企業が主導して設立した団体で、ARハードウェアのエコシステム強化を目的としている。

 

現在、同アライアンスはアクセシビリティ、相互接続性、画質評価・標準化(IQM3)、LDAR、視力補正(Rx for XR)、安全・標準化(XR Safety)など6つの委員会およびワーキンググループを運営している。

 

マイクロディスプレイソリューション専門企業ラオンテックが、次世代レーザー光源ベースARディスプレイ技術を扱うLDARワーキンググループに参加する。(資料=ラオンテック)
マイクロディスプレイソリューション専門企業ラオンテックが、次世代レーザー光源ベースARディスプレイ技術を扱うLDARワーキンググループに参加する。(資料=ラオンテック)

 

レーザー光源ベースの広視野角ARを目指す

ラオンテックが参加するLDARワーキンググループは、レーザー光源ベースのディスプレイ技術を担当する専門組織で、メタ出身の研究陣が主導している。レーザーディスプレイの高効率・高輝度特性を活用し、小型フォームファクターでも広い視野角(FOV)を実現する商用化技術の確立を目標としている。

 

この取り組みでは、従来のAR機器で課題とされてきた焦点不一致(VAC:Vergence-Accommodation Conflict)問題や、前面への光漏れ現象の改善も重要テーマに含まれる。これらは長時間装着時の視覚的疲労や表示品質低下につながる要因であり、次世代ARデバイス普及の鍵を握る技術課題である。

 

LCoSとレーザーの融合で超低消費電力を実現へ

ラオンテックはLCoS(Liquid Crystal on Silicon)ベースのマイクロディスプレイ技術を保有している。レーザー光源とLCoSを組み合わせる方式は、現存する技術の中でも消費電力を大幅に低減できる手法として評価されている。これは次世代超低消費電力ARライトエンジンの中核技術と位置付けられている。

 

AIスマートグラス市場は、軽量化・小型化・長時間駆動を実現するディスプレイ技術の進化が競争力を左右する段階に入っている。レーザー光源ベースのARディスプレイは、従来のマイクロLEDや有機EL方式とは異なるアプローチで高効率化を図る技術として注目を集めている。

 

ラオンテックは「レーザー基盤ARディスプレイ分野における中核サプライヤーとしての地位を強化していく」とコメントしており、今回のARアライアンス加盟を通じてグローバル標準策定や技術協議に積極的に関与する方針だ。

 

ARハードウェア市場は、メタやグーグルをはじめとするビッグテック各社の本格参入により急速に高度化しており、レーザー光源技術の商用化動向が今後の産業構造に大きな影響を与える可能性がある。