日付:2026年6月12日
出典:UBI Research
ワイド型フォルダブルへの転換
フォルダブルスマートフォン市場は、これまで縦長で細い「ブック型」デザインが主流であったが、2026年を起点に「ワイド型フォルダブル」へとトレンドが変化すると見られている。
従来のフォルダブル端末は、折りたたみ時には一般的なスマートフォンに近い形状を持ちながら、展開時には縦長のタブレット形状となる設計が主流であった。しかし、この形式はコンテンツ閲覧や動画視聴において最適とは言えず、ユーザー体験の面で限界が指摘されてきた。
これに対して、ワイド型フォルダブルは、展開時により横方向に広い画面比率を採用し、動画視聴、電子書籍、ウェブ閲覧などの用途に適した形状を実現する。従来のほぼ正方形に近いディスプレイよりも、実用性が大きく向上する点が特徴である。
中国メーカーと新フォームファクターの拡大
このワイド型フォルダブルの流れは、中国メーカーによって先行して進められている。Huaweiをはじめ、HonorやVivoなどが新しいフォームファクターの開発を進めており、従来の設計からの脱却を図っている。
特に中国メーカーは、ディスプレイ技術やヒンジ構造の改良を通じて、画面のシワ低減や耐久性向上を進めており、ワイド型設計と組み合わせることで差別化を図っている。また、これらの企業は自国市場を中心とした戦略を取りつつ、価格競争力のある製品ラインアップを拡充することで市場シェア拡大を狙っている。
サムスンとアップルの参入による市場変化
2026年は、フォルダブル市場にとって大きな転換点となる可能性が高い。特にアップルのフォルダブルiPhone参入が予想されており、市場の構造を大きく変える要因となる。サムスンも従来の縦長モデルに加えて、ワイド型フォルダブルの開発を進めており、製品ラインアップの多様化が進む見込みである。
さらに、アップルの参入により、フォルダブル市場は技術主導からユーザー体験重視へと移行し、製品完成度やソフトウェア最適化が重要な競争軸になると考えられる。
市場の課題と成長の見通し
フォルダブルスマートフォン市場はこれまで高価格が大きな障壁となっており、需要の伸び悩みが続いている。一般的なハイエンドスマートフォンに比べて価格が大幅に高く、「実用性に対する価値が十分でない」という認識も広がっている。
その結果、2025年までは市場成長が停滞すると予測されているが、2026年以降は状況が変わると見られている。アップルの参入や新フォームファクターの登場により、フォルダブル市場は再び成長軌道に入り、二桁成長へ回復する可能性が高い。