サムスンディスプレイ、中国BOEを抑えiPhone 17e向け有機ELを最大受注


更新日:2026年3月4日 

出典:韓国メディア報道

 

サムスンディスプレイが、Appleの普及型スマートフォン「iPhone 17e」向け有機ELパネルの供給において、最大数量を割り当てられたことが明らかになった。昨年末には中国のBOEがファーストベンダーに浮上するとの見方もあったが、その予測は覆された形だ。

 

業界関係者によると、Appleは最近発売したiPhone 17e向け有機ELの発注量をサムスンディスプレイに最も多く配分したという。サムスンディスプレイに続き、BOEおよびLGディスプレイが残りの数量を分担供給する見通しである。

 

関係者は、前世代モデルであるiPhone 16eの有機EL出荷量について、サムスンディスプレイが約1,100万台、BOEが約750万台、LGディスプレイが約350万台規模だったと説明した。iPhone 17eでも同様に、サムスンディスプレイが最大数量を担当し、BOEとLGディスプレイが分担する構図が維持される可能性が高いとみられている。

 

iPhone 17ラインアップに加わる普及型モデル「iPhone 17e」(資料=Apple)
iPhone 17ラインアップに加わる普及型モデル「iPhone 17e」(資料=Apple)

 

BOEの品質問題が供給構図に影響

 

Appleはこれまで、普及型モデルであるiPhone SEシリーズやeシリーズを初年度に約2,000万台前後出荷してきた。これらのモデルは既存量産部品を活用しつつ、最新のアプリケーションプロセッサ(AP)を搭載することで、他社の中低価格帯製品と競争している。

 

iPhone 17eの出荷目標がiPhone 16eと大きく変わらないと仮定すれば、サムスンディスプレイは前年と同水準の有機ELをAppleに供給する可能性が高い。

 

一方、BOEの供給量が縮小した背景には品質問題があると推測されている。BOEは昨年末からiPhone向け有機ELの生産に支障をきたしており、特定工程での不具合により一部製品の生産が中断されたと伝えられている。品質問題が確認されたのはiPhone 15、16、17向け有機ELで、このうちiPhone 15および16向けの低温多結晶シリコン(LTPS)有機ELは、iPhone 16eや17eといった普及型モデルにも共通採用されている。

 

実際、BOEの生産支障によりサムスンディスプレイは反射的な受注増加の恩恵を受けた。最近では数百万台規模のiPhone向け有機EL追加物量を割り当てられたとされる。2024年におけるBOEのiPhone向け有機EL出荷量は約4,000万台、月平均では約300万台規模と推定されている。

 

サムスンディスプレイの生産能力が優位

 

サムスンディスプレイはLGディスプレイよりもiPhone向け有機ELの生産能力が大きく、同時に複数モデルのパネルを供給できる体制を整えている。これに対し、後発でiPhone有機ELサプライチェーンに参入したBOEは、主に普及型および旧型モデル向けの供給を担ってきた経緯がある。

 

iPhone 17eに搭載されるディスプレイは6.1インチ(15.4cm)のSuper Retina XDR有機ELで、HDR(High Dynamic Range)基準のピーク輝度は最大1,200ニットに達する。前面ガラスには「Ceramic Shield 2」を採用し、前世代比で3倍向上した耐擦傷性能を実現したほか、反射低減性能も改善された。

 

今回の供給構図は、Appleの有機EL調達戦略において品質安定性と量産能力が依然として最重要要素であることを改めて示している。iPhone 17eの販売動向とともに、サムスンディスプレイ、BOE、LGディスプレイの競争関係が今後どのように変化するかが注目される。